4. 確信


『へぇー!オッドアイ!それ凄い!なんか中二病みたいでかっこいいね!』

前の席に座っていた女の子が俺の顏をマジマジと見つめてきた。

「殺されたいの」

『おいおい言う事も中二とかそれやばいよ。ってあれ、そっか。私たちまだ一年生だから大丈夫か。』

そして俺は鋏を取り出した。

『嘘です嘘ですごめんなさい。調子乗りました。』

「許されると思ってる?」

『え!許してくれないの?!』

「許さないよ、その代わり罰としてバスケ部のマネージャーね。」

『は?!何言ってんの?!ほら!私忙しいし!』

「帰宅部で友達誰もいないのに?」

『うっ...皆、私の可愛さに恐れ多くて近寄らないのだよ。ごほん』

こいつ自分が変人だから、ってことには気が付いてないのか。

「死ね。じゃあ決定。今日からね。行くよ。」
そして腕を引っ張った。

『は?!!無理無理無理!離せ!変態!』

「何?(黒笑)」

『ナンモナイデス。』



それからというものの、この女はとても面白い。退屈しない奴だ。
それが認めたくはないが、段々と、抱く感情が変わっていくのが分かった。


なまえが他の部活の仲間と話しているのを見るとすごくイラつく。
最近分かったのが、おそらく緑間もなまえの事が好きだ。

俺は早く自分のモノにしたかった。
なまえは少なからず、俺に好意を抱いているようだったが、確信がもてなかった。



部活帰りに一緒だった帰り道に、俺はなまえの手を握ってみた。

『ちょっ何、気持ち悪い。』
とバッと手を離した。

ああ、俺の思い違いだったのか、と思ったけど後ろを向いたなまえの横顔ですぐに確信を持てた。

なまえの顏は真っ赤だった。

そして後ろから抱きしめ、俺はなまえの耳元でささやいた。



「好きだよ」


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