ツンツン頭

『いらっしゃいませー。店内でお召し上がりでしょうか?』

私は某ファーストフード店でバイトをしている。
年齢層は様々だし、駅前だからか夕方でもすごく忙しい。

「んー、どうしよう。」

「彰ぁ、私チキンナゲット食べたーい。」

早くしろよ。
後ろつっかえてんのが分からんのか。
というか並ぶ時間、これだけあったのに何故決めておかんのだ。このツンツン頭。
リア充爆発しろ、あれ?ツンツン頭?あきら?


ああ、仙道だ。
うわー、本当に頭ツンツンだなぁとか考えながら、カウンターの位置の高い私は目の前のツンツン頭を上から凝視する。

「じゃ、ハッピーセットのナゲット、ポテトとハンバーガー単品で一つ。」

『かしこまりました。お飲物はどうなさいますか?』

「えーどうしよっかなぁ、んー、シェイクとか?」

このアホ女、はよせい。

「バニラのシェイクで!」

『かしこまりました。...ナゲットがお時間かかりますので、席までお持ちしますね。』

「はぁーい。」

仙道、そんなアホ女でいいのかお前。

そんなこんなで出来上がり持っていくと、二人は並んで食べている。
あーいるよね、こういうカップル。何で向かい合って食べないんだろう。

『お待たせしました。ごゆっくりどうぞ。』

「ありがとーう!」

いえいえ、こちらこそ。
バカップル、幸せにな。

fin


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