たくさんあげるなら愛がいい

「かーなたっ、誕生日おめでとう!」

「おっ…今日誕生日だったな。そういえば」

「哉太、毎年誕生日忘れてるよねー…」

私がそう言ってけらっと笑えば

うっせーよ、って哉太も笑って。

「まあ私が毎年隣で祝うから関係ないけどー」

なんてプロポーズみたいなことを言えば赤面した。

可愛いなーなんて思ってるとぴんっとデコピンをされた。

「…色気のないやつめ」

そう呟けばその言葉が不満だったようで荒々しく口づけてきた。

「…ばーか、」

「お前、プレゼントくらいくれないのかよ」

「for youー」

そう言って思い切り抱きつけば「は?」と言った。

「私をあげるよ、たくさん貰うならものより愛でしょ?」

と悪戯気に笑えば少しだけ彼ははにかんだ。

<たくさんあげるなら愛がいい>

(そう思うよねー?)

(かーなた、)

[ 54/55 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -