鏡越しの君に | ナノ



「いけいけどんどーん!」

「うわああああああっ」

なんだこれ、
日々暇な学級委員(6年だからなのか、先生にあんまり雑用させられない、基本は組への連絡事項だけなんだよなあ)な俺 今日は小平太に校庭に来るよう言われたんだか、なんだこれ。

穴だらけな校庭 倒れている体育委員 そして小平太に引っ張られて走っている金吾

「せ、せんぱい」

『滝夜叉丸 これどうしたんだ?』

今にも死にそうな滝夜叉丸、可哀想に 暴君に毎日のように遊ばれて

「いつものことですよ
七松先輩が塹壕を掘るとおっしゃって、次はバレー そして校内マラソンです」

あーあ バレーボール破裂してるし何個壊してんだ どうすんだよこれ、多分怒られるの俺だよな 俺がちゃんと小平太を見てなかったからだって言われるんだ、ちくしょう 俺可哀想

『はあ、全くあいつは
滝夜叉丸 長屋に行く力はあるか?』

「それくらいなら…」

『よし、じゃあ解散な
今日は終わり ゆっくり休め
次屋と時友にもよろしくなー』

「え、ですが松江先輩はっ」

『大丈夫 大丈夫
俺 体力あるからさ


小平太ーっ!』

「あっ 一樹だ!
遅いぞっ 何してたんだよっ」

走るのを止めて 俺に笑顔を向ける小平太 ああ、可愛い 小平太は後輩じゃなくても無条件で可愛いよなあ 1年の時から変わらず可愛い

『わるいわるい、用事があってさ』

「松江先輩っ、あ、ありがとうございますっ」

『金吾大丈夫か?
他の体育委員は帰ったから金吾も帰りな、疲れただろう』

「すいませんっ、ありがとうございますお先に失礼しますっ」

足早に去る金吾 お疲れ様。そしてまた頑張れ
ん そういえば小平太 静かだな、いつもなら抱きついてくるのに


『どうした 小平太』

「一樹は、一樹は私なんかより用事が大事で 後輩が好きなんだっ」

『ちょっとまて どうしたんだよ』

「私は 一樹が来るの楽しみにしていたのに」

『俺だって小平太に会いたかった』

その場にうずくまる小平太 あー俺の馬鹿 これ完全に拗ねた

「一樹 いろんな委員会の手伝いしてるから中々 私に会いに来てくれないじゃないかっ 私は一樹と遊びたかったのに」

どうしよう可愛い、誰か助けて

『ごめんな 小平太 次はちゃんと小平太を優先するから、な?』

「本当に…?」

『本当にっ
男に二言はないからなっ』

「一樹ーっ!!
大好きだあっ!」

『うわっ』

俺に抱きつく小平太 よかったいつも通りだ








君が笑ってないと
(調子狂うんだよなあ)
(一樹っ一樹っ)





なにこれ、恋人かっ((
でも ほのぼのいちゃこら目指してるからこれでいいのか、

20111031*



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