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了承だったようですっ!!
わぁ…やったーっ
その証拠に目の前には、物凄い高さの学園の門が聳えたっていて、オレ達は学園用の車を待っている最中だったりする。
「流君!流君!ここって寮制なんだよね?」
数ヶ月振りの外に興奮気味のオレは辺りをキョロキョロと見て不機嫌気味の流君に話かけた。
「……あぁ」
一応返事は返ってきたけど、門に背を預けた状態の流君は携帯を開いて何やら文字を打っている。
仕事の用事かな?
この頃忙しいもんね
まぁ、いつもだけど。
しばらく流君の顔を見つめてたけど、
ふと視界に青色が映った。ちらりと横を見ると、それは、美しい羽を持った蝶々でヒラリと目前に飛んできていた。
えと、確かこれはあげは蝶…だったっけ
「…きれー」
うわぁ…捕まえられるかな?
誘われるように二、三歩蝶の方へ歩いていく。
「……え?…わっ」
蝶に夢中になってたら
突然、強い力で後ろから腰を掴まれ引き寄せられて、
ポスンッ
と、気づいたら流君の腕の中に押し付けられていた。
慌ててズレた眼鏡を両手で直して真上の流君に「??」を飛ばす。
「………」
流君はやっぱり無言。
ちょっと不機嫌。
一瞬こっちを見たけど
また携帯にいってしまった。
たぶん
離れるなって事らしい。
…でも
腰に回った腕が少し痛い。
「…流君、ちょっと痛い…」
そう正直に言うと、ちょっとだけ力が緩まった。
「えへへ…」
ぴったりくっついた
流君とオレ。
周りは木ばっかりで、人の気配すらないから
存分に甘える事にした。
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