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銀君が電話をして、呼び出したのは何と
瓜生先輩でした。
「ども。」
「よう。カッコ良くなったなぁ、亮介。」
「はぁ。」
「銀君?先輩とお友達だったんですか?」
こてん。
「おー。てか、26歳で学生はきつくないですか。」
「俺しか適任居なかったの。お嬢、コイツ見覚えないっすか?」
「え?」
「日向組の傘下瓜生組の若頭っすよ。あ、梓さんの弟さんっす。」
「え、梓さんって!えー!」
説明しよう!!
梓さんとは、日向組組長日向仁さんの恋人であり。相談役でもあるお人だ。
梓さんと仁さんの関係は元々複雑で、仁さんは元々瓜生組若頭候補だった梓さんを日向組に半ば拉致する形で引き抜いた。
その後釜が先輩だったとは。そして弟さん。
「亮介、お嬢に何かあったりしなかったか?」
チラリと先輩がこちらへ目線を向けられる。
「あったんだな?」
「さぁ。」
あ、先輩を困らせている。
「ちょっと、挫いて足を捻挫しました。で、でももう全然大丈夫です!」
「ああ足を挫いたと!?!!どこ?右?左??」
銀君はオレを持ち上げて膝の上へ乗せる。
「なんかきな臭いなぁ、誰かにやられたとかじゃないっすよね?」
逃げられないようにホールドされた。
「う、疑いすぎだよう。オレが不注意なだけで。」
お願いします。流君に言わないでくださいっ。
心の中でそう呟く。
銀君ってこんなに怖かったっけ。
「そこら辺は俺が片づけておくっす」
頭を撫でられると、そうまた怖い事を言った。なんか鋭いんだよね。銀君は。
綾瀬くん大丈夫だろうか。後半は本当に転けただけだし。はぁ。
「それだけなら、俺帰るけど」
「すみません!先輩にまで迷惑をっ」
そう言うと何故だか先輩にまで頭を撫でられた。
「じゃ」
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