気づいちゃいました


『うー…うー…』

「名前、」

『はっ！き、潔子…ど、どうしたの？』

「それ、こっちの台詞。名前、なんか変」

『ギク……』

「…言いたくないなら聞かないけど…でも、名前が元気がないと、心配だから…力になれる事があったら言って？」

『…き、潔子おおおおおおおおおお！！』

「よしよし」

『……あのね…あのね、潔子…あたし…』

「うん」

『…病気かもしれない』

「…え？」

『しかも心臓の』

「…」

『ある人を見ると…ううん、ある人の事を考えただけで心臓が凄い勢いで鼓動して…なんだか顔も熱くなって…』

「…」

『あたし、病気なんだよ、きっと…』

「…はぁ」

『！？ちょっ…なんでため息！？』

「…名前、それは病気じゃない」

『…へ？』

「多分…恋、してるんだよ」

『……』

「その、“ある人”に」

『……え、…えええええええええええ！？う、嘘！？だ、だって……だって！そんな…あ、あたしが…？い、岩泉くんに…！？』

「(…岩泉って人なんだ)うん。そう」

『……』

「？名前？」

『…そっ…か……あたし……』






“恋、してたのか…”
(ど、ど、どうしよう！？潔子おおおおお)
((とりあえず、菅原を慰めなきゃな)

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