猫と梟再び
『あっつ…』
「ヘイヘイヘーイ!烏野のマネちゃんおーっす!」
「おはようございます名前さん。今日は婚姻届を持ってきました」
『おはよう。木兎くん』
「…ああ、照れているんですね。そんな名前さんも素敵です」
「赤葦のメンタルつえぇ…」
「あっ!おはよう名前ちゃん!!!」
『!!!おはよう!梟谷マネちゃんズ改め私の天使たちいいいいい!!』
「あはははっ、やっぱり名前ちゃん面白いね」
『ええー?本気なのにー?』
「名前っ!!名前っ!!会いたかったぞ!俺の(未来の)嫁!!」
『あっ!研磨くーん!!衛輔くーん!!』
「…華麗に無視されましたね、黒尾さん」
「お前には!お前にだけは!言われたくねぇよ!赤葦クソがっ!!つか、何婚姻届とか持ってきてんだよ!!馬鹿かっ!」
「…一眼レフ持ってきて今まさに撮ろうとしている黒尾さんにだけ言われたくないですね」
「可愛い名前の一瞬一瞬を納めておける画期的方法だと言え!」
「いや、もはやただのストーカーだろ…」
『…あー!手が滑っちゃったー(棒読み)』
グシャ
「え…ええええええ!?お、俺の俺の…俺の一眼レフがああああああああ!」
「烏野マネちゃんんん!?今のわざとだよね!?わざとカメラ叩き落としたよね!?」
『あっまた手が滑っちゃったー(棒読み』
ビリビリビリ
「…名前さん、そんな…」
「(あ、赤葦の手にあった婚姻届が紙屑に…)」
「照れているんですね…!恥ずかしくてそんな態度を…!安心して下さい名前さん。そんなこともあろうかと代えを用意してます」
「違う!!違うだろ赤葦!!戻ってこい!!」
「赤葦!俺に!その代えの婚姻届、俺に寄越せ!!」
「無理です、すみません」
「先輩命令だよ!ボケええええええ!!!」
「無理です、死んで下さい」
「俺先輩!!」
『…おいこら黙れや巨人ども!!あんたたちもその塵(一眼レフと婚姻届)みたいにしてあげようか?ああ?』
「「スミマセンデシタ」」
“一眼レフと婚姻届”
(なんか、烏野マネちゃんといるときの赤葦と木兎だと、木兎が普通に見えてくるな)
(ああ、それ分かるわ)
(黙ってればアイツらただの美男美女なのにな)
(そうだな、黙ってればな)
(ああ、黙ってれば)
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