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3話 西谷と田中と菅原 の 嫉妬


部活前の空き時間、田中がストレッチをしていると、眉間に皺を寄せて何かをじっと見ている西谷の姿が目にはいった。
「何を見ているんだ?」と田中が疑問に思っていると、西谷は視線の先にズンズンと歩いて行った。

田中が視線の先をおうと、そこには楽しそうに話すマネージャーと影山の姿があった。
「あの一年ボウズ!!」と鼻息を荒くして田中も二人と西谷の方へ歩いて行く。


「ごるらあああ!影山!!一年ボウズが何色ボケしてんだ!!」

「そうだぞ影山!!」

ギャーギャーと騒ぐ二人に訳が分からないと目をあわせた影山と名前。
それが癪にさわったのか、西谷達はまた声をあげる。


「たく、田中も西谷も名前にたいして過保護すぎたよなー」


騒ぐ2年達の姿を見ながら苦笑いを零すと、隣にいた大地が愉しそうに笑った。


「スガは混ざらなくていいのか?」

「なっ…」

「西谷達が行く前から、影山のこと睨んでたぞ」


「無意識だったのか?」と呆れたように言った大地に顔が赤くなる。そんなに、見ていただろうか。何だか罰が悪くなり、大地から視線を田中たちへ戻すと、隣から小さな笑い声が聞こえたきた。


「見てるだけじゃ、あいつらに盗られても文句言えないぞ」


「頑張れよ」と言って西谷達の方へ歩いていった大地。これは雷が落ちるのかもしれない。


「…盗られる、か」


「それはごめんだな、」そう思って名前を見つめると、その視線に気づいたのか、怒られる西谷達を見ていた名前がコチラを向いた。
急に視線が絡んで、戸惑っていると、そんな俺とは反対に名前は菅原に小さくてを降るのだった。


「(…そろそろ本気で行かなきゃな…)」


名前に手を振り返しながらそんなことを思ってしまった。

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