とても
短いお話
沖受けCPごちゃ混ぜ。
「同心-陽と陰-」沖沖(幕末)中編
―君は僕で僕は君。
君と僕の二人で沖田総司という一つの人間なんだよ。
例えば君が陽なら僕は陰で…太陽が出てる間は君が動いて、月が出る夜は僕が現れ君の事を守る。
そう……どちらかが欠けても駄目なんだ。
さらりと栗色の髪を一房持って口付けを落とし、微笑む。
「な……っ」
「大事な大事な、もう一人の僕」
「…………」
もう一人の、ぼく―…。
確かに着ているもの、瞳の色、髪型と色は違えど姿は僕そのものだ。
咳と熱に魘される様になってからというもの、紅い瞳の白髪の男が現れ敵をひたすら斬っている。
そして敵一人残らず片付けた後、いつもその最後は振り向いて僕を組み敷いて犯す………。
そんな夢を最近繰り返し見る事が多くなった。
「………綺麗だね」
「……え」
「僕の白い髪や紅い瞳なんかと違って、君の栗色の髪やその翡翠色の瞳………凄く綺麗。」
「…………それ、男の僕が言われても喜べないんだけど……でも」
「ん?」
「君の髪も紅い瞳も綺麗、だと思うけど……」
「…………。」
「月の光にあたると髪なんか透き通ってるみたいで幻想的で…って。あれ…何でもう一人の自分なのにこんな事言って………?」
(あれ?)
気が付けば白髪のもう一人の自分が僕の事を押し倒した状態で見下ろして熱っぽい目で見つめている。
「ちょっと……何してる訳」
「…やっぱり、綺麗だよ。僕には自分の髪や紅い瞳なんてそんな風に思う事出来ないから」
「土方さんや一くんや……皆にでさえ君を見せたくないくらい…………閉じ込めたい、僕のものにしちゃいたいって思うけど…。近藤さんが困るから流石に閉じ込めるまではしないけどね」
「ちょっと………」
掴まれた手首に力が加わる。動かそうと試みるがまるでびくともしない。
同じ体型なのにどこからそんな力が出てくるのだろう、髪や紅い瞳を見て当てはまる三文字の言葉。
(そうか…羅刹の、力………)
「夢、見てるでしょ?……あれね、僕。」
「………!?」
「閉じ込める事は出来ないけど寝静まる夜は君を独り占めしても…構わないよね?」
「待…………っ」
この後の展開。それは嫌というほど見に覚えがある行為―
「僕達は二人で一つだから、大事に……大事に可愛がってあげる」
「…………っあ」
身体は、動いてくれない。
そう言うと寝間着の合わせから手を差し入れるのだった―
14/01/16 Thu 22:24
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