壊すくらいに愛してる

05



「ぁッ…、あぉ、く…」
「体調悪いの? 吐きそう?」

 いつも通りの完璧な少年が眉を寄せて、将の隣に並んでしゃがみ、義父の背をさする。
 優しい気遣い。なのに。

「ッ…ッ! …ッ」
(だめ…ッ、嫌っ…さ、さいていだ、おれ…っ)


 その掌にさえ、『感じて』しまう。


 義理の息子の掌が動くと胸元のシャツが背側に微かに引かれて、胸の粒を吸い続けるシリコンキャップが微妙に揺り動かされるのだ。

「ッぁ、お、くん…ッ、も、だぃ、だぃじょ、ぶ…」
「でもお義父さん、顔真っ赤だよ…?」
「だぃじょ、ぶ…ちょっと、きゅうけ、させて…」

 必死に呼吸を繰り返すけれど、異物が躯を性的に蝕んでいる事実は休んだところで消える事もなく、また躯が刺激に慣れる事もない。



 結局、青生の提案で彼の肩を借りて自宅のベッドまで帰り着いた頃には、将の秘孔はぐちょぐちょに掻き回され、思考もドロドロのぐずぐずになってしまっていた。



「本当に大丈夫、お義父さん…?」
「ゥん…、ん、ン…っ」

 ジャケットを放り出し横になって身を丸め、小さく頷くしか出来ずにひくひく震える将を、青生が不安げに見遣る。


「あ…」
 その青生が声を零す。


「ぁう…?…」

「お義父さん…ここ…」

「ひゃぅ!? ッあっ青生くッ!」
「どうしたの…? こんなにして…」


 スラックスの股間、いつの間にか熱く隆起して布を押し上げ震えている将の性器を、青生が優しく撫で回した。

 当然将はパニックだ。中学生の義理の息子に、そんな場所を触られるなんて!

 けれど、大きな動きをするとまたナカが抉られびりびりと電撃が走る。


「熱い…、ぱんぱんで苦しそうだね…。緩めてあげるよ」
「ひぅッ…! ぃらな…っ、ぁおく、だぃじょぶだか、らぁあ…!」


 ベルトを開かれ、ぷつぷつとチャックを下ろされる。ぶるっ、と性器に押し上げられた場所にシミの出来た下着が、青生の目の前に晒された。


「や、ぁ…ッ、ゃめ、あおくん、あおくん…っ、ッ、え…?」


 掴んだ手。その甲の…3つのホクロ。

 さぁ、ッと血の気が引く。この手を、…知ってる。
 つい、さっき…躯に、触れられて。


「…ッぁ、ぁお、く…」
「あ。やっと気付いてくれた…? 嬉しい…」

 恐る恐る視線をやると、綺麗な整った顔が言葉通り本当に嬉しそうに笑った。
 目に、完全に雄の欲望を灯して。


「ゃ、やだ、あおくん…、まって、なんで…っ」
「なんで? そんなの、お義父さんの事が好きだからだよ…? ずーっとずーっと…こうしたかった…」
「ひぁ…ッ! 嫌だ、やめッ…!」


 ベッドに身を乗り出し、シミの出来た下着、陰嚢に鼻を埋めるみたいにして、すぅ…と青生が息を吸うものだから、羞恥心に顔から火が出そうになる。

 だと言うのに、やはりナカを抉られてしまうからと激しく抵抗する事が出来ない。

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