壊すくらいに愛してる

04




 ぬぬ…ぬ…っ、ぬぷっ

「はッ、ァ…ッ、ぁ…」
(嘘うそ…ッ、ま、まだ、ぁ…ッ)

 ぐ…っ、ぬぷんッ

「ッ…は…っ、はァ…っ」


 目の前がくらくらする。秘孔に咥え込まされたいくつかの何かはそこそこの重量があって、腰全体が重い。中で何かがぶつかり合ってカチカチと躯に響く。

 ♪ ♪♪♪ ♪♪
 将には聞こえないけれど、…周りには、聞こえているのでは?

「は…っ、ふッ、ふッ…っ」
 この、吐息も。


 尿道には長い綿棒を突き刺されて、性器の内側から燃えるように熱い。両方の胸の粒も吸い上げられて、そこもなんだか粒の内側から熱くなって来ている。

 そして、秘孔の奥には謎の球体を複数個咥え込まされて、直腸の浅い場所を掻き混ぜ続けている。

 かたかた膝が笑い、腰が震え、涙が落ちる。


「ひぅん…ッ」


 口を押さえる将の垂れ下がった性器をまた痴漢が掴んだ。今度はゆっくりと、労るように綿棒を引き抜いていった。


 ず…りゅ、ぞり…、ずりゅ…っ

「ッふ…っ、んッふ…っ」

 ぞり…ッ、ずりゅ…ぞり…っ、…にゅ、ぽ

「ふッ…! ふぅ…ッ、ふっ…」


 遂に綿棒が全て抜かれたかと思うと、将の躯が完全に弛緩するより早く下着が元に戻された。
 シャツを整えられ、ベルトのバックルも元通りに。

 背後の気配も、離れたのを感じた。

「ふ…? ぅ…ッ?」
(ぉわ…終わった…?)

 もちろん無理に抉じ開けられた尿道はじんじんと痺れたままだし、乳首や秘孔には変なものが刺激を与え続けているが。

 公共交通機関の中で陰部や肛門を露出し続けているより余程いい。

 ♪♪ ♪ ♪♪♪ ♪

「は…、はふ…っ…は…」

 普段感じる筈のない場所にずっと濡れた感覚があるのが堪らなく気持ち悪いけれど、とりあえずは。


『次は×××ー、次は×××ー』

「ぇっ、」
(も、もう…着い…)

 40分近くも痴漢に好き勝手されていたなんて、信じられない。
 鞄を握り直し、開いたドアへと向かう。


 ぐりゅッ、ゴリュリュっ!

「んッ、ふ…ッ! ん…ッ…んゥ…ッ」
(だっ、だめだ…っ、へんなこえっ…出…っ)


 脚を動かすだけでナカの何かが動き擦り、初めての感触に目が回る。

 押し出されるように車両を抜け出し、なんとか改札を出た辺りで耐え切れず、将はへなへなと駅の側に座り込んだ。

 座るとまた球体がゴリゴリと角度を変えてナカを抉って涙が浮かぶ。

 じゅわ…っと尿道に何かが迫り上がって来る感覚にさえ、擦り暴かれた性器には刺激が強過ぎた。


「ッ!?」
 とん、と肩を叩かれて文字通り躯が跳ね上がった。


 ぐりゅぐりゅッ!

「〜〜〜ッ!」
「やっぱりお義父さん…? だ、大丈夫?」


 イヤホンが片方耳から落ちて届いたのは、義理の息子の声だった。

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