08


 麻倉への辱めと4課の人間への見せしめとして連れて来ただけの後輩刑事。

 この部屋に麻倉を運んだあと、壊死の防止で拘束自体は少し緩めたとは言えど、まさか番号錠も解除して出て来るとは。

「ぃま、ぃ…」
「…ただの馬鹿じゃなかったな」

 涙で濡れた肉欲に蕩けた麻倉の瞳が、戸惑いに揺れる。きゅう、きゅう、と蕾が木築の性器をしゃぶり続けている。


 助けて欲しい。でもこの男に組み敷かれ犯されているところは見られたくはない。ここから逃げ延び、応援を呼んだ方が。

 しかしそうするとこの男との行為が続いてしまうのか。あるいは逮捕対象が逃げてしまうかもしれない。そうでなかったとしたら、…応援の仲間達にもこの痴態を目の当たりにされてしまう。


 どうせこの男の葛藤はそんなところだろうと木築は察する。

「ぁ、んっ…」
「だが、まあ馬鹿である事には違いねェな」

 ずるるるッ…、と無造作に性器を引き抜くと、軽く身を整えて扉を開いた。まろぶように室内に入ってきた若い刑事の首根っこを掴み、その手にあった手錠を簡単に奪い取る。

 足払いして転ばせると、その足首とベッドを手錠で繋いだ。

 あっという間に再び役立たずになった刑事は、薄暗いベッド上でもじもじと脚を擦り合わせる先輩と木築を見比べて赤面している。木築はベッドに戻りながら吐き捨てた。

「しばらくセンパイの啼き声盗み聞きしてたんだろ。続きも特等席で見物してけ」

「!?」
「ちっ違ッ」

「じゃねェとこの部屋に絞って声掛けねェだろうが」
「っ、」

 沈黙は肯定だ。

 愕然とする麻倉に構わず、再び未だ萎えないままの牡を取り出してもう一度たっぷり新たなローションを追加して彼の左足を担いだ。

 当然麻倉は困惑し暴れたが、既に空イきを何度も繰り返し、その状態で犯され続けていたのだ。体力はほとんど尽き掛けているに違いない。


「ぃッや…! 嫌、やめ、ッみ、見るな…っ!」

 おろおろと後輩にも意識を向けるものだから、押さえつけるのは容易い。


 ぬ゙、む…っ

「ぁ…ッ、ッゃ…っ、ぁ…ッ、ぃや…、みる、な…みるなあ…っ」


 小刻みに震える肢体。熱く蠢く肉壁が再び木築の牡を飲み込み、しかしさっきまでよりもずっとずっと締め付けがきつい。

 麻倉の声かけも、視線も、今井へと向けられている。

「…」
「んむっ!? んんぅ…!」

 ベッドの外に向けられていた顔を押さえ込み、無理矢理唇を奪う。あの後輩刑事に見せつけてやるつもりはない。この蕩けた表情を見せてやる必要はない。


 唾液に濡れた熱い舌を吸い上げ、絡み付け、掻き回す。


「んぁ…っ、ぁ、んむ…っ」

 くちゅくちゅ…
 ぬちゅッぬちゅ…


 枕を握り締めていた左手が、ぎゅうう、と木築の肩甲骨辺りのシャツを握り締めた。途端、どくんと身体の芯が大きく脈打った。

「はふ、」

 それを体内で感じたのだろう。ぴくっと麻倉の躯が跳ねた。

 瞼を開いた麻倉の目が、木築だけを見る。


 ずずっ…ず、ずず…っ、ずちゅんッ…!

「ぁッ…は、ぁん…ッ! ぁ、ぁ、やだ…ぁ…」


 最奥に到達すると、かくかく腰が痙攣する。かなりナカが弱いのだろう。素質しかない。

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