朝の光景 04 情けなくて、でも射精した快感と倦怠感で、俺はしばらく呆然とする。 降りるはずの駅に電車が滑り込み、ドアが開くと同時に、俺は早足で車両を降りた。 (もう嫌だ…ッ!) 痴漢されることも、痴漢されて感じて、イってしまう自分も。 トイレに駆け込み、とにかく下着を換えるため、個室へ――。 どん。 「へッ?」 俺が適当な扉を開いた途端、背後から突き飛ばされ、俺は手にしていた鞄を取り落とす。 そこは、車椅子の方も使用できるよう少し広めにスペースを取った個室だった。 そんな場所に。 俺の後ろから、ぞろぞろと中年のおっさん達が入ってくるではないか! 「ちょっ?!」 「いやあ、あんまり可愛いから、お触りだけじゃ物足りなくてねえ」 そう言ったのは、俺のちんぽを揉みまくっていたおっさんだ――つまり俺は、個室で痴漢達に取り囲まれ、捕まってしまった。 いかな広めの個室と言えど、俺を合わせて5人の成年男性が入るにはスペースが足りない。 俺は便座に無理矢理座らされ、抵抗も空しく、ネクタイで頭上に両手を縛られてしまう。 「ゃ、やめろ…っ! は、犯罪だぞこんなの!」 ばたばたともがく俺に、痴漢達はニヤニヤと笑うだけだ。 慣れた様子でふたりが俺の躯を抱え上げ、あっさりと俺はズボンを脱がされる。 しっとりしているトランクスに、痴漢達が方々から手を伸ばした。 「ひぅッ…!」 [*前] | [次#] 『雑多状況』目次へ / 品書へ |