朝の光景 03 絶望的な状況の中でも、俺の躯は素直だった。 コリコリと絶妙な力加減で、布越しとは言えどタマをこね回されると、勝手に腰が揺れてしまう。 「ッ、…ん、…ぅ…っ」 漏れてしまう嬌声に、俺の顔は明らかに熱くなってくる。 男に下半身をいじられて、感じるなんて。 するりとまた別の手が伸びて、シャツのボタンとボタンの隙間から指を潜らせては、インナーの上からぷっくりと勃ち上がった乳首を転がす。 ひくん、と俺の顎が上がる。 右隣に立っている男が、俺の首筋から顎に掛けて吸いつく。 左隣に立っている男が、いやらしい手つきで俺の内腿を撫で回す。 全身に満遍なく与えられる刺激で、ぞわぞわと股間にイケナイ感覚が這い寄ってきて、俺は泣きそうになった。 (ゃ、だ…っ!) かすかに首を振って拒絶してみるが、状況は何ひとつとして変わりはしない。 躯は追い詰められ、頭の芯がぼやけて、ただ与えられる感覚を、快楽を、認めてしまって。 「…ッぁ…っ!」 潤んだ視界の正面で、俺のちんぽをいじっていたおっさんがニヤリと笑う。 ちんぽの動きがその指に直に伝わったのだろう。 俺はまた、イかされてしまった。 「ぁ、は…っ、は…っ」 熱くてヌルつく液体が、下着の中でちんぽに絡みつく。クチュクチュと幻聴が聞こえそうなくらいに俺の股間は濡れそぼってしまった。 [*前] | [次#] 『雑多状況』目次へ / 品書へ |