キズナ

04



 ヴヴヴヴヴヴッ

「っあ〜、気持ちいい…っ」
「!」

 こんな卑猥なもので「気持ちいい」なんて言う葵に、さっき鎮めたばかりだというのに、茜の息子は一気に勃ち上がってしまった。
 振動を与える度に葵が煽るようなことを言うものだから、遂にプツリと、茜の中で何かが切れた。

「ね、葵。脚もやってあげる…ジャージ、脱いで?」
「わ、ほんと? やったっ」

 男同士だ。そして双子の兄弟だ。葵は警戒心もなくあっさりとトランクスだけの格好になって、再びうつぶせになった。

「あとで茜にもやってあげるな。すっごい気持ちいいから」

 太股にマッサージャーを当てているとき、葵がそう言った。
 茜は薄く笑みを浮かべる。

「うん…。もっと、気持ちイイこと、しよっか…葵…」
 ヴヴヴヴヴヴッ
「え? なに?」

 振動の音に紛れるくらいの小さな声で呟いて、それから葵の脱いだジャージのズボンを手にした。

「葵、手、伸ばして?」
「うん? こう?」

 全く疑うこともなく葵は茜の言う通りにして、茜はその腕をジャージで縛った。

「っ? なに、どうしたの?」

 目を丸くしてなんとか振り向く葵。
 茜は虚ろに笑ってみせた。



「葵。好き」




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