In the BAVEL

02



「ごめんな。そいつは七号。俺達はナナって呼んでる。六号が成功作で、七号は強いて言うなら過剰作。キツかったっしょ」
「え、と…」

 彼の台詞が呪文か外国語かにしか聞こえない。
 頭がぼうっとして、考えられない。

「あー、えっと、患者さんの性欲処理の為のスライムなんだけど。あれ、大丈夫?」

 さら、と季の前髪を上げて顔を覗き込んで来た男の体温に、季の躯は異常なまでに反応してしまう。

「…ッは、ぁ…。ぁ、ん…、ん…ッ」

 熱い。
 熱い。

 股間を抑え、蕩けた目で男を見上げるしか出来ない季に、男は苦笑した。

「あーあ、もうやりやがったか。こらナナ」

 液体――ナナを見下ろして、男が低い声を出す。もはや季には遠い世界の出来事だ。

「ロクを見習えっつってんのにホントお前は…。こんな何度もブッ飛ばしてたら、壊れるぞ?」

 ナナはゆらりとうごめく。「ったく」ナナの表現を理解しているのかいないのか、男は呆れたように呟いて、季の躯を覆う布団を剥ぎ取った。

「ひぁッ…!」

 その擦れる刺激だけでも感じてしまう季の膝を掴み、男は平然と季の股間を観察した。それどころか、陰嚢や蕾にまで触れて確かめる。

「ぁ、あん…っ、ゃ、だ…っ」


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