綺麗な花には、 03 ずるずると蔦が惟人の躯を這い回る。白衣の袖から、ズボンの裾から、至るところに潜り込んできては粘液で汚されていく。 「ちょ、嫌…っ、助け…っ!」 マイクに向けて叫ぶが、応答はない。背後のガラスをなんとか振り向くが、狭い温室にはびっちり蔦がはびこり、外にいる教授は見えるものの、入って来られそうにはない。 状況は、絶望的。 衣服の中に潜った蔦は、より狭いところへ潜ろうとでもしているのか、遂にはシャツの中は勿論、下着の中にまで進入し、乳首や性器を擦り上げた。 「ふぁ…っ?!」 予想だにしなかった感覚に、躯が跳ねて自分のものではないかのような声が出た。 かああぁっ、と顔が熱くなる。 (莫迦か俺は?!) 食われかけているというのに。逃れられないというのに。 胸には、マイクが付いているというのに! ブシュ、ブシュと下着の中で数本の蔦が粘液を吐き散らし、まるで自分が漏らしたような気持ち悪さと恥ずかしさが惟人を襲う。 次第に蔦も先程の惟人の反応が違ったことに気付いたのか、重点的に乳首や性器に集まり始めた。 「やっ! やめ、ひっ!」 乳首にまとわり付いた蔦は片方では先端の孔からドロドロと液を垂らしながら器用にこねたり押し潰したりし、片方では尖端の孔に咥え込み、吸い上げる。 下着の中の蔦も性器を締め付けては緩めることを繰り返し、異なる蔦は惟人の自分でも滅多に触れないア○ルに向けて何度も何度も液を吐きかける。 [*前] | [次#] 『幻想世界』目次へ / 品書へ |