勝敗

07


 それでも当然拒否するサリに、アーサーは囁いた。

「舐めるのは初めてですか?」
「――!」

 真っ赤な顔を、サリはさっと俯けた。判り易い。はい、だ。

「なら目を瞑って。舌を出して。貴方をこんなにいやらしくした王族を思い浮かべて。何をされたか思い出して」

 出来の悪い子供に優しく言うように、指導する。
 そう言えば実直なサリは、どうしても過去の辱めを想起するだろう。

「ぅあ…や…っぁ…」

 半開きになった唇に、ぐぃと牡を押し当てる。かなり間ためらってから、それでもちろ、ちろ、と次第にサリは牡を舐め始めた。

「イイコ…」
「ッ!」

 呟いた言葉に聞き覚えがあったのか、ピクンとサリが震えて、そこからはもう少し舌を使って舐めて来た。

 ぴちゃ…ぴちゃ…

 けれど、寄った眉と、決して舐める以外の行為をしない態度が、拒絶の意を示し続ける。

「イイコだ…サリ…」

 充分濡れたところで、再び姿勢を戻し、脚を持ち上げて、蕾に猛り切った牡を当てがった。

「ぁッ…い、嫌だ…っだ、だめ…っやめッ…!」
「今更ですよ――師団長」

 そう言うと、ほんの一瞬、サリの眼に正気が戻った。
 絶望と、共に。

 熱い蕾を押し開き、ナカに進入していく。
 サリは壁に背中を預け、爪を立てて啼いた。

「はぁあ、ア、アぁっ…あ、ああぁッ…!」
 ぐぶ、ぶ…
「ひぁああ…っ! あぁあっ! やぁあ…っやああ…っ! いやら…っいやぁあッ!」


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