I want...

05


 狼はクロウの腰に前足を乗せて、ヒクつく秘孔に丸く熱い肉棒が押し当てられた。


「人間の姿でヤんのもイイんだけどな。まずは獣姦ってヤツを愉しんでもらおうか。狼のちんこ、」

 初体験だろ? と耳元に囁きが落とされて、「ッ嫌…!」拒絶しようとしたと同時。


 ぬ、ぶっ…!

「ッは、ァ…ッ! っぁっぁ、や、だああ…ッ!」

 ぐぽんっ

 大きく膨らんだ先端が、蕾を割って潜り込んだ。


「先っちょ這入った、分かるか? ほら、ずぶずぶ… もっと這入る、あァー…気持ちィ…、晩メシちゃんの雄マ○コ、すげェ搾ってくる…」
「ぃ、や…っ、嫌ぁあ…っ」

 言葉通り、太く硬い他者の体温が淫肉を割り拓いて突き進んで来る。


「すげ…受け容れいいのに締めつけて離さないとか、淫乱過ぎんな…っ」
「ぁ…ッ、やぁあ…! やめ、抜けぇ…!」


 背中にふさふさと柔らかな毛並みが触れて撫でるのが、獣に犯されているのだと叩き付けられる。

 それは挿入を続けていくに伴って長く、太く、先端の亀頭も膨らんでくるのが、分かってしまう。

 形が。性質が。違う。

 ワイズの、と。


 毎晩散々に交合を繰り返されているからこそ。己の躯に、クロウは打ちのめされた。


 どぷっ
「ッひ!?」

 しかも突然体内の奥に放たれた粘る体液。想像よりもずっと早いその感覚に、涙が浮く。


「ッそ、だろ…っ、こ、の早漏野郎…っ」

「ハハ、かわいー。だいじょぶだよ、コレはザーメンじゃねェから。ザーメンは、これから…いっぱい、ッ、動きながら塗り込んでやるよ…!」

「ッアっ、ぁッひ、ッひんッひぅっ…ッはッ、あッあッ! ッや、激ッ…はげしっ…!」

 ずちゅっずちゅっずちゅっ!


 事前に大量の愛液を注ぎ込まれているが故にそれが掻き出され泡立ち、濡れるはずのない秘孔から卑猥な水音が鼓膜を震わせた。

 密着してピストンされるが故に、毛並みがまた温かく背中を包み、狼の長い舌がベロベロとクロウの耳を舐め回す。


 ぶちゅッぐちゅッぐちッぶちゅッ!

「ぁっあっはッぁ゙っ!」

「ァーすげ…、マジ晩メシちゃんの雄マ○コ吸い付いてくる…、は…っ、気持ちィ…晩メシちゃん、ロス卿はやめて俺サマの番いになれよ…ッ」

「ぃやっはッあッあッ! いや、嫌だ…っ!」


 うなじに牙を立てられる意味などクロウは知らないが、必死に頭を振って逃れる。

「ちッ、じゃあ種付けしてやる…ッ」
「アっや、ナカ、ナカ嫌…っ!」

 吸血鬼の精液を淫肉に練り込まれる事で、血の従属が強まってしまう事も、躯がより箍を外してしまう事も、クロウは身をもって知っている。

 夢中で首を振るクロウだが、獣は楔を打ち付ける速度を緩める事はない。むしろ最高潮に向けてその太さも速さも増していった。


「晩メシちゃん、ッ孕め、ッ…!」

「いやっいやっ、やめ、…っ!」

 誰か!

 誰か…っ!

 がり、と足掻いた指の爪に土が挟まる。けれど、脳裏に浮かぶのは。




(…っ、ワイズ…っ!)




「ッ!!」

 血の気が引いた。

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