籠絡

04



「サリ。僕のこと嫌い?」
「い、ぃえ…っ」
「じゃあ動かないでね?」

 立ち上がり、戸棚から用意してあったものを取り出す。
 針の無い注射器、苺ほどの大きさの丸いものからコードが延び、リモコンへつながる玩具がふたつ、テープ、小瓶の液体、小刀。
 サリはそれらが並べられていくのを律儀に見守っている。


「サリ。誰より愛してる」


 小瓶の液体を半分注射器に吸い、サリの顎を掴んで喉の奥に勢いよく放射する。嚥下反射が起きて、サリは液体を不随意に飲み下した。

「ンっ…ん…っけほっ」

 確認して、カイルは小刀でサリの服を容赦なく裂いた。さすがに慌てたらしく、サリは思わずといった様子でカイルの手首を掴んだ。

「でっ殿下!」

 既に上体の前面は晒され、あとは下半身だけだ。

「放してよ、サリ」
「殿下…っ、お、お気を、確かに…っ」
「確かだよ。愛してる、サリ。切られるのがヤだったら、自分で脱ぐんだね」
「殿下っ!」
「選んで」

 小刀を持ったまま膝から立つと、たっぷり悩んだ挙句、サリも腰を浮かせて、震える手でスラックスを脱いだ。突き飛ばしてまたソファに沈め、カイルは残った下着を裂いた。

「でっ殿下…っ!」
「わぁ…サリのおちんちんだぁ…」
「ッ!」

 夢にまで見たソレに感動すると、サリは顔を真っ赤にして逸らした。

 誰でもそうだが、萎えたままの牡は、いかにも小さい。
 咥え込みたい衝動に駆られたが、それよりも優先することがあった。ソファの前に膝立ちになり、サリの両腿を下からぐいと持ち上げる。
 硬く閉ざされた蕾が、丸見えになる。

「殿下っ! 殿下、おやめ下さい…っ、お戯れを…っ!」
「指図しないでよ。大丈夫、恐がらないで」


- 25 -
[*前] | [次#]

『幻想世界』目次へ / 品書へ




 
 
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -