タチ専が異世界転生したら超堅物ノンケで!?

04



「あ、アーヴ」

 ふ、とアーヴが笑った。町娘たちに人気があるのだと聞く、人好きのする笑顔。逆に言うと、どこか『慣れた』色合いの。

「クオンは初めてだからな。酒場ってのはみんなで気持ちヨくなる場所なんだよ」
「ぇ…な、もぉきもちぃ…」

 『俺』はその『先』が分かるからこそ、弱々しいながらも懸命に首を振るうが、騎士達はにやにやと笑って皿やグラスを退けて空けた大テーブルの中心に、俺の上半身をうつ伏せた。

「『もう気持ちいい』、だってよ」
「クオン、『みんな』がヨくなるんだよぉ?」

 同僚達がめいめいに言って、ひとりは俺の頭を子供にするようにくしゃくしゃと撫でる。
 俺は気持ちいい。『俺』はなんとか身をよじろうとするが、やはり無駄だった。パンツやベルトにアーヴ達の手が掛かる。

「ぁ…ゃ、やら…っ、」
「お? まさかのクオン、経験あり?」
「いやこの反応は普通だろぉ」

 腰を突き出すような格好で下半身の衣服をすべて剥ぎ取られ、押さえ込まれる。酔っている俺でもさすがに恐怖を感じたが、周囲の同僚達は愉しげに笑っている。
 吐息をついた酒場のマスターさえ、「店は締めておきますね」と慣れた様子だ。

(こ、ここマジでハッテンバか…!?)

 『俺』は直感するが、俺の頭は追いつかない。

「っ? ? っ?」
「だいじょーぶだいじょーぶクオン。気持ちヨくなるだけだって」

 肉体的にはどうしようもないのできょろきょろと同僚達の顔を見回す。見知ったはずの顔達が知らない男に見える。

 むに、と双丘を開かれる感覚にゾワっと背に鳥肌が立った。振り返れない俺にアーヴの声が低い位置から聞こえた。

「力抜けよ、クオン」
「えっ…や、それゃ…」


 ぺちゃ…ッ

「ひゃあぅ!?」


 突然熱く自在にうねる濡れた物体が、左右に指で僅かに開かされた奥まった蕾を刺激した。全身に衝撃が走る。

 テーブルに上半身を押し付けられた俺の蕾を、屈んだアーヴが舐めているということだ。
 『達海』だった頃からあまりしたこともないプレイだし、無論されたこともない。

「なんかやっぱクオン知識あるんじゃね?」
「まさかァ。ほら舌出して」
「腰くねってるの分かるぅ? クオン」
「ぁひゃ…ぁ、ふぁ…」


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