A&D 2

09



「見てください、ウーノくん。ご自分の顔」
「!」

 ぐいと顎を掴まれて、鏡に寄せられる。元より姿見はベッドからさほど離れていない場所にあるから、ほとんど鏡にキスするような形になる。


 紫の瞳は情欲に蕩け切り涙で潤み、眉は下がり、頬も耳も赤く染まって、口の端からは涎の伝った跡が残り、半開きの唇の奥には赤い舌と牙が覗く。


「ぁ…ゃ…」

(こんなの、俺じゃ…)

「こんなトロ顔で愛液たらたら漏らして、『いらない』なんて有り得ませんよ」

 鏡に釘付けになるウーノに顔を寄せて囁くエディルの青い目は、完全に雄のそれだった。

 一旦ベッドにウーノを寝かせて、エディルは戸棚からなにかを持ってきた。箱に入ったそれは、片側に輪っかがついた金属の棒だった。尖ってはいないが先端は細くなり、途中はネジのように捻れている。太さは様々だ。

 はぁはぁと息を整えながらぼんやりと手際よく取り出していくエディルの様子を、ウーノは眺める。
 振り返ったエディルは、にっこり微笑んで再びウーノの躯を鏡に向けて固定し、もう少しで完勃ちの牡を優しく掴んだ。

「ぁふ…ッ、ゃめ…!」
「ああ、ちょっと寝かせただけなのにシーツまでべとべとにして…これはローション要りませんね」

 不意にエディルがウーノの尾を掴んで、口に食む。

「ふゃっ!?」
「ん…そう、こっちに集中してください」
「ぁっふ、ァ…ッ、噛むな、喋んなぁ…っ」

 いやいやと首を振るウーノに構わず、エディルは続ける。
 牡の先端にある、愛液を零し続ける淫孔。そこに細まった金属の先端を挿し込み、


 くぷちゅうぅ…っ

「ッは!? あ゛ぁあ゛ッ!!」

 く、ぷ。く、ぷ。く、ぷ、く、ぷ。

「ゃ、あ゛ぁっ…!! ぁあ、ゃああ…!」



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