A&D 2

04



「私だってさすがに処女相手にナカに出すつもりはなかったんですよ。それなのにウーノくんのおしりが想像以上にキュウキュウ欲しがって締め付けて来るから、つい注いでしまったんです」
「ぅぅううるせ…!」

「そしたらウーノくんたら、ナカ出しされたことにさえ感じちゃったんですよね。おしりでイくどころじゃないですよ。ナカ出しされてイくなんて相当素質がないと」
「おぉお前らの『力』の所為でなにもかもが熱ッついんだよ!」

 顔が真っ赤になる。思い出したくもない痴態を掻き消したくて大声を出すが、事態はなにも変わらない。
 エディルはくすくす笑って、もう一度ウーノの頬を撫でると立ち上がった。


「そんな貴方が可愛くて仕方ないですよ。今すぐいっぱいナカに注いで絶頂させたいですけど」

 本当のカタチのトコロテンですね、なんて言いながら、白い外套を翻す。


「仕事がありますので」
「…オイ、まさかここでヤってるとこ見てろとか言わねぇよな?」

「いえ。ちょっとね。今ほんと、…ウーノくん以外抱きたくないんですよ」
「ッ、」

 少し照れたように声量を落としたエディルに、逆にゾワッとウーノの肌が粟立った。

「だから別のお仕事してきます。夜には戻りますから、それまでナカにいーっぱい熱〜い精子注がれる妄想しながら待っててくださいね」

「死ね!!!」

 自由になるのが口だけだから仕方ない。

 あははと笑いながら扉の向こうに消えたエディルに、一切の悪意がないのも憎々しい。あいつにとって一連の言葉はただの事実か本気の願望だ。

「…はー…」

 どうしたものか。
 位やら力の強さやらの関係で、エディルに勝てないことは間違いない。彼の布いた捕縛魔法ならウーノに破ることはできない。

 檻の広さは一辺1.5m程度の立方体。立つことはできず、横になるのもせいぜい丸まるくらい。あとは座っておくのが一番楽だ。
 檻に凭れつつ、ウーノは逃げる機会について考えることで、エディルの戯言を脳裏から追いやった。



 ところが、だ。



「…、…っな、ん…?」


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