What is...?

06



「神は許すだろう。君が十字架で乳首を弄ばれ、怪物に首筋を舐め回されて花芯から滝のように蜜を溢れさせていても」
「ッ!」

 言われて咄嗟に視線を落とすと、股間はすっかり透明な粘液に濡れそぼり、ぐしょぐしょになっていた。

「いつもみたいに衝動に任せて君の蕾を犯し、揺さぶって中にたっぷり精を飲ませてあげたい気持ちもあるが、今日はさすがにお仕置きをしなくては」

 ワイズはそんなことを言う。
 荒い息でクロウは茫然と吸血鬼を見る。
 吸血鬼は微笑んで、首筋にキスをした。


「『私が許可するまで射精することを禁じる』」


「…は…?」
「簡単に分からせてあげよう。『射精するまで花芯を自分で扱け』、クロウ」
「んぁッ!? ぁっ嫌っ…嫌ぁっ!」

 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、

 がくがくと全身を震わせながら、クロウはワイズの腕の中で自慰を始める。

 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、

 溢れる先走りが全体に塗り広げられて、真っ赤に染まった先端を追い立てる水音が響く。

「ぁんッ、あっ…アッ、ゃ、ッ! イ、…っ」
 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、

 腿が震えて、脚が伸びる。
 けれど。

 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、
 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、
 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、

「ゃ、あぁ…ッ、イ、け、な…っ、イき、そ、なの、イけ、な…っ!」
「許可していないからな」

 全身が絶頂に達する直前だと言うのに、最後のひと押しが訪れない。いつまでもいつまでも強い強い快感が身の内にのたうち回り、ぼろぼろとクロウは生理的な涙をこぼす。

 シーツから浮かせて腰を突き出すように揺らめかせながらも、一向に訪れない解放はつらいばかりだ。

 絶頂できないから、自慰をやめることもできない。唾液を唇から垂らしながら真っ赤になった性器を手離すこともできないクロウの頬を撫でた。従属の命令が解かれたのか、そこでようやく手が離れた。

「はーっ、はーっ…!」

 ぐったりと躯が弛緩する。けれど、股間の屹立はビクビクと震えながらも萎える気配すらない。

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