淫妖奇譚 弐

09


 その度に双葉の秘所は押し潰されえぐられて、背後から突かれると揺れて刺激されるふぐりは、もう限界だった。

「犬がっ…ンッ! んんぅ…も、もぉッ…!」
「いいぞ、双葉…! しっかり締めろ…!」
「くゥんっ――!!」

 全身を駆け巡る、快感。
 どくどくッ、と大量の液体が菊座に注がれたのを感じた途端、双葉のまらも勢いよく跳ねて、白濁に放物線を描かせた。

 犬神が腰を回して、双葉の中に精を塗り込む。

「ぁはッ…はぁっ…や、ぁ…っ」
「双葉、奴らに言うことがあるのだろう」

 促されて顔を上げる。逆柱と天井嘗が、微動だにせずに、双葉を見ていた。
 「ひっ、」思わず羞恥に声が引き攣る。犬神のまらはまだ双葉の菊座を貫いたままなのだ。

「い、犬神っ…ゃ、ぬ、抜いてくれっ…」
「ならんな。またお前が襲われるやもしれん」
「そん、な…ぁっ、ゃッ、う、動くなっ…」
「嫌ならさっさと終らせろ」
「ッく、ぅ…ッ」

 犬神の横暴に、渋々双葉は顔を上げた。

 立派な建造物においては、わざと逆柱を使うことで末永い安全を願うこともある。だからお前もそんな逆柱になったつもりで、この家の守り主になって欲しい。
 息も絶え絶えに双葉は逆柱にそう告げ、天井嘗にはこれまで通りで構わないと言った。

 そして怨嗟の気のみを祓う札を与えると、2匹の妖は柱と天井に戻っていった。

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