犬が尻尾を振るとき 06 こぷ、と溢れた精が腿を伝う。 ――ようやく終った…。 ぐったりとそのままの体勢で放心していたシラに、しかし再び体重が掛かる。 「っまた…？！」 慌てて逃げようと腕に力を篭めるが、垂れ下がる性器を咥えられ、それも叶わなくなる。 「ぁはあッ！」 床についた腕の間に頭を入れる形で俯くと、犬がぷるぷる震える自分の性器にしゃぶりついているのが見えて、ぞくんッ、と体温が上がった。 性器をしゃぶっているのは、さっきまでシラを犯していた犬だ。 ――そう、だ…２匹、いたんだった…。 ぬぶぶっ 「ん、ひぃい…ッ！」 ２度目の挿入は、情けなく悔しいことに痛みすらなく、ただひたすらに快楽だけを送り込む。 「あぁああッ…！ ぃ、やぁ…っ！」 甘い声を漏らさないように懸命に我慢しても、犬の性器を蕾に咥えて感じてしまうはしたなさは、隠し切れない。 どぷっ 「ひゃあッ！ あっああっ！」 どぷ、びゅる…っ また注ぎ込まれる、犬の精。 「ぁう…っご、しゅじ、さま…助けて、下さぃ…っ」 男に向けて、再三こいねがう。 「気持ちいいんだろう？ シラ。ペニスは勃っているようだが」 [＊前] | [次＃] 『幻想世界』目次へ / 品書へ |