君が判りません・中篇 07 「あっあっあっ、ひッ、あッあッご、ごとっ…?!」 ベッドに転がって喘ぐ俺にばいばいと手を振って、こともあろうか、後藤は出て行ってしまった。 追いかけたくても、性器からビリビリ走る電撃のような感覚に、俺は立ち上がることさえ出来ない。 ヴインヴインヴインヴイン! 「ひぁあっ、あぁッ、あァんッ! あっやっやだ…ッやだ…っごと…ごとぉっ…!」 閉じたドアに向けて必死に呼びかけるが、音沙汰はない。 思考がぐずぐずと溶かされ、俺はシーツを握り締めて泣きじゃくった。 「やっあぁんッ! あんッあんッ! ヤっ…あっやだぁあ! ごと…ッたの、頼むからっ! ッやぁあっ!」 帰って来て。 助けて。 わるかった、から。 「ごっ、ごめんっ! ああッあッあっあっ、ごめ、あぁんッ! ごめ、なさ…っ! も、も…ッ約束なんか、しな、からぁっ!」 この『お仕置き』の発端は、俺が廣瀬とふたりで会う約束なんかしたからだ。 それに対して後藤は怒り、俺は反省なんかしていなかった。だが、こんなことになるなら。 そう思ってとにかく謝り続けていると、ピタリと突然俺を苛み続けていたバイブが止まった。 「ぁふっ…? ぁ、はっ…はっ…ぁ、ご、ごと…?」 実はバイブは無線式で、ドアの向こうに後藤がいるのだろうか。 俺は期待を込めてドアを見つめた。けれど、しんとした部屋には俺の荒い吐息と、ベッドの軽いスプリングの音しかしない。 そして。 [*前] | [次#] 『学校関連』目次へ / 品書へ |