君が判りません・中篇

06


 どれくらい経ったか判らない。
 だがまだ窓の外は明るく、俺の意識が、理性が限界に達しかけたとき、後藤が言った。

「あ、行かなきゃ」
「はッ…は…っはぁッ…?」

 ローションと、恐らく俺の先走りでグチョグチョになった手を拭って、後藤は俺の額にキスをした。

「バイト。残念だけど、もう時間だ」
「ぁ…っ」

 神様! 俺は喝采を捧げたい気持ちになった。
 本当なら当学の生徒のアルバイトは禁止だが、今は注意などしない。

 動くと色々な液体で股間がぬちゅぬちゅして気持ち悪いが、ようやく終ると俺は後藤が棒を抜き易いであろう姿勢を取った。

 後藤がにっこり笑う。

「イイコにしててね、先生。抜いたりしたらダメだよ」
「…へ…?」
「このビデオのほかにもいっぱいカメラ隠してあるから。先生が抜いたりしたら後でバレるからね。そしたらもっとキツいお仕置きするよ」
「ちょ、えっ…? う、嘘ッ…ま、まさかッ…!」
「大丈夫、ちゃんと手は打つって。はいスイッチオーン」


 ヴインヴインヴインヴイン!


「ひゃあぁああんッ!」

 明らかに食い違った会話の末に、後藤は棒の末端についていたスイッチを入れた。
 すると、棒が尿道でくねり始めたのだ。

 俺はかつてない感覚にのた打ち回る。躯が壊され、改造されていく、そんな気分になる。

「あは、気に入ってもらえた? 尿道バイブ。じゃあ行ってきます、先生」


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