君が判りません・中篇

03



「そ、そんなことッ」

 いくらなんでも極論だ。
 これまで生きて来て、男に好かれたことなど後藤以外にない。誰もが俺を狙っているなんて状況は、万が一にも有り得ない。

 だがそう喚いても後藤は聞く耳を持たず、一旦立ち上がってビデオの電源を入れてから、ばさりと容赦なく掛け布団を剥ぎ取った。

「ぎゃあ!」

 寒いし恥ずかしい。
 行為の最中に全て脱がされたために、俺は全裸だ。それも学校では有り得ないことで、昨晩散々俺の羞恥を煽った。

 後藤は俺に覆い被さるようにしてキスを降らせ、それから首筋、鎖骨、胸、腹、と唇の位置を下げていく。

「ぁ…っ、ん、…ッんァ、ゃ、ぁ…っ」

 腰がだるくて動けない。ぐいと膝を掴まれ、大きく股を開かされて、俺は泣きたくなった。

 メチャクチャに犯されたア○ルは見られただけでもヒクついて、メチャクチャにイかされた所為で性器が勃つことはない。

 後藤はねっとりと俺の性器を舐め、睾丸を指先で転がした。

「ふぁッ…ぁ、ぁ、だ、だめだ、ごとっ…」

 ズクズクと腰が痛む。この状態で昨晩のようにぐちゃぐちゃに犯されたりなんかしたら、完全に腰がイカレるんじゃないだろうか。この先、立ち上がれないほどに。
 だが、後藤は俺の性器をしゃぶるだけで、自らのソレを出す気配はない。

「んふ…は、ぁ…んッ…は、はふっ…」

 先端を執拗に攻められて、俺はぼんやりし始める。
 もう後藤には抗うことなど出来ない躯にされてしまっているのだと、改めて痛感した。

 生暖かい濡れた粘膜が絡みつく感じ。俺は背を反らせ、腿を震わせてか細く啼く。

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