ガマンできないっ

04



『大丈夫だよ、古場先生。みんなの前でお漏らししてもオムツが吸ってくれるし、バイブの音は一番静かな奴にしといたからさ。最近のオムツは匂いもほとんど漏れないらしいよ。俺、先生のこと好きだから先生が退職しなきゃいけなくなる事態は避けたいんだよね』

 悪魔の囁きが脳裏を過る。その悪魔は、久し振りに稔の授業に出席している。
 つまり、クラスの全員──31対もの視線が、稔の痴態を眺めている。

 誰か気付いてしまわないだろうか。稔の赤い顔に。泣きそうな目に。バイブは排出されていないのだろうか。スーツの尻が、蠢いて見えたりしていないだろうか。

 むぃん、むぃん、むぃん、むぃん…

 カリ首が僅かにピストンしながら回転するのが、躯の奥で鋭敏に感じる。本当に聞こえていないのか、この音は。

「この時代は、…っ、次の新しい時代の立役者、と、なる人物達が、奔走した時期で…っ、」

 腰が、揺れる。
 初めての刺激が強過ぎて、頭が痺れる。
 3限目の時間をたっぷり使ってじっくりと開発されたア○ルは、卑猥な性玩具を悦んで受け入れ、緩やかでありながら強烈な快感だけを貪る。

(だ、だめ…ちが、ちがう…っ)

 気持ち良くなんかないと必死に考えるのに、思考回路は募るばかりの尿意と快楽に灼き切れそうだ。

「じゃあ、下から4行目…を、出席番ご、…今日は、12番のひと、読んで、ください」

 むぃん、むぃん、むぃん、むぃん…

 生徒が教科書を読み上げるのを聞きながら、躯の奥を拡げ刺激され、勃起は制限されて失禁に耐え続ける。その背徳に目が潤む。
 きゅん、とア○ルがヒクつく度にバイブがくぅっと奥に埋まり、下半身を意識せずに居られない。

「ん、は…っ…」

 読み終えた生徒が席に着く。

「はい、ありがとうございます…、今読んでもらった、ところが、っ重要で…」

 懸命に平常を装って授業を進めていく。なんとか、なんとかこの時間を乗り切らなくては。


 あと、15分、10分、5分──…!


「…キリが、いいので、今日は、…っここ、までで…」


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