既に駄目です

08


 
「ん、ふ…ん、んむ…」
 ぺちゃ、ちゅ、ぢゅるっ…

 視線を上げれば、後藤はちょっと気持ち良さそうで、少し、ほっとした。
 でも、いつまでこんな。顎がしんどい。首も痛い。

 とっとと挿れて終らないか? 手錠を外してくれたら、手も使ってやるから、それで終りにしないか?
 俺がそんな提案をしようとした、そのとき。

 じゅんッ!

「ぁっ…?!」

 来た。
 ア○ルの中が熱を持ってきゅうきゅう疼く、あの感覚。ヒクつくだけで、躯の芯が熱く蕩けるような。

「ひ…、ぁ、あ、あ、だ、ゃ…」

 俺は後藤の性器をしゃぶっていられなくなって、彼の腿に頬を埋めてひくひくと震える。嫌だ、動くな、性器。その震動さえつらい。熱い。

「ご、ごと…ごと…っ!」

 腰をくねらせて悶える俺の頭をそっと撫で、後藤はソファを降りた。
 そして取り出したのは、ローターと3つの球がつらなった形のバイブが、コードで繋がった形の玩具。

「女性の前と後ろを一気に攻める奴なんだけどね」

 こともあろうか、その玩具達にまたあのクリームを塗りつけて、後藤は俺のア○ルにそれらを埋め込もうとする。

「や! やだ、だめ、だめだ、ごと…、だめ、そんな、俺」

 駐車場で、俺は後藤の性器を突っ込まれるだけで、あんなにイった。玩具でめちゃくちゃに刺激されて掻き回されたりしたら、壊れる。

 ふるふる首を振った俺に、後藤は優しくキスを落として、そしてローターをぶちこんだ。
 更に、ぬぷ、ぬぷ、ぬぷ、と奥までバイブも押し込まれる。

 バイブによってローターが最奥を穿ち、びくんッと俺の躯が跳ねた。

「ひぁ、あ、ァ!」

 どうしよう、そんなところでスイッチを入れられたら。

 パニックになる俺に構わず、後藤は俺の唇を舐めて、ようやく少し、本当に笑った。

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