不協和音

04



「ほら。おっぱい触られたくて堪んないんでしょ?」
「あ! ゃ、…っ、ぁん…っ」

 きゅッ、と乳首をきつく抓まれ、恥ずかしい声が漏れた。抓まれている乳首を爪で更に嬲られる。
 躯を反転させられ、シャツをまくり上げられると、爪の代わりに舌がれろれろと乳首を舐める。

「ゃあっ! ぁふ、ぅ…っ、た、く」

 乳首への刺激で、こんな、訳が分からなくなるなんて。

 俺は卓也の制服を握り締めて、頭を振る。
 これ以上は駄目だ。戻って来れなくなる。俺がおかしくなってしまう。

 だが、卓也は止まってくれない。

 かちゃかちゃとベルトのバックルを外す音。その間もずっとねっとりとキスされ続けていて、

 すとん。
「っ!」

 脚が急に外気に触れて、ようやくそれは俺のベルトを外していた音だったのだと気付いた。

「んあぅ…! ぁ、む、んっ…」

 抗議しようと口を不用意に開いた所為で、卓也の舌が俺の口内へ這入って来る。
 俺の唾液を掻き回し、俺の舌を散々嬲って、深い深いキスをしてくる卓也。こんな激しい奪われるキスは、初めての経験で。

 なんだかもう、それだけで。
 躯の奥まで犯された心地で。

「んぁ、ぁふっ…ん、ふ」

 がくがくと膝が震える俺の腰を、卓也の左手が支える。

 執拗に乳首を弄っていた右手が、俺の下着を簡単に脱がせた。ぷるん、とちんこが零れる感じがして、俺は顔が赤くなるのを感じた。

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