不協和音

03


 恥ずかしいし気持ち悪いしゾクゾクするし顔近いし吐息が聞こえるしで、俺は目を瞑り必死に抵抗するのだが。



 困ったことに、俺はとんでもなくキスに弱い(自覚有)。



 しかも目を瞑った所為で相手への嫌悪が薄れ、ただ唇の感触を追ってしまう。

「ん…んぅ、…ん、んん」

 くたくたとキスにのめり込む内に、服の中に卓也の手が忍び込んで来て。さすがに我に返って抵抗しようとしたら、股間を思い切り握られた。

「いぎッ!!」
「暴れないでね? 兄さん…」

 痛みと恐怖で硬直する俺に、卓也は変わらない笑顔を向け、やわやわとちんこを揉む。

「俺は兄さんのこと、なんでも分かるよ。とにかくチュウが好きだとか。おっぱいクリクリされるのが好きだとか」

 指先で乳首を転がされると、躯が勝手にビクビクして、尻の筋肉に力が入った。

「やッ! あっ、な、」
 なんで。

「昔から俺、兄さんの躯、触りまくって調律してたからね。兄さんはどこが好きで、どうしたら感じるのか」
 脳裏を過ぎった言葉に応えるように、卓也が囁く。

 着衣のまま裾から手を入れられていいようにされているのが恥ずかしい。
 しかし抵抗しようとした瞬間、分かっているかのようにキスされてしまう。

「ン…っ」

 乳首がぷくんと硬く勃ち上がっているのが、触られる感触で分かる。指で抓まれ、爪で掻かれる内にじんじんして、刺激が止むとなんだか物足りない気持ちさえし始める。

「は…っ、はぁ…っ、ん、ぁ、ぁ」


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