in 【教室】 伊武 秀一の場合 3 「まさか、セックスでもしてましたか…? 学校の、教室で?」 「ッちがっ…!」 思わずという様子で、恒太が否定の言葉を口にする。嘘ばっかり。秀一は思わずくすくすと忍び笑いをした。 「そうですか…じゃあこのニオイは、大島くんがひとりで致しちゃったんですか…?」 「ッ!」 耳まで真っ赤にして絶句する恒太。 ひとが恥ずかしがる相手を見るのが好きな秀一にとって、今の恒太は実にいたぶり甲斐があった。 「ねぇ…まさか、セックスなんて、してませんよね?」 言葉巧みに、『最もありえないのは、性行為である』ということを刷り込む。逆に言えば、『自慰行為ならばまだ、許容できる』と思い込ませることだ。 恒太は震える唇を開く。 「し、してま…せん…」 「そう。じゃあ、ひとりで致しちゃったんですか?」 「…ッ、は、はい…」 ぎゅう、と瞼を伏せて、恒太が消えそうな声で応じた。 「かわいい…」 「っぁ、」 ぺろりと耳を舐めてやると、恒太の躯がひくんと震える。同時に、腿が跳ねたのも、秀一は見逃さなかった。 唾液で濡れた耳に息を吹きかけるようにして、更に囁く。 「可愛い大島くんの、えっちなところ…僕にも見せて下さい」 「っえ?!」 [*前] | [次#] /110 『頂き物』へ / >>TOP |