in 【教室】

神崎 咲の場合 5



「じゃあ、俺からも問題ね、こーた」
「ぁ…?」

 舌を離すと、ほっとしたように恒太が咲を見つめる。ああ、可愛い。どうしたんだろう、止まらない。
 ぐらぐらと揺れる気持ちを抑えながら、咲は恒太に優しくキスをした。

「しゅち、にくりんってなに? こーた」
「ぇっ…」
「俺が今からこーたを気持ちよくしてあげるけど、こーたが正解したらやめてあげる」

 言うなり、ぬぷりと恒太のア○ルに指を潜らせる。

「ぅああああんっ! さっ、咲ちゃ…っ、咲ちゃ、あぁ、あ、や、だぁ…ッ!」
「すごい…こーたの中すごく、熱い…」

 異物を追い出そうとうごめく恒太の内部を掻き分け、咲は一点を探す。そうしながら、再び舌先で尿道を塞いだ。

「こえが、いくりん、かな?」

 肉の林と書くのだという肉林。そんな表現でも納得できるくらい、恒太の中の肉はひしめき合って、咲の指に絡みついて離さない。

「ぁあああっ、ああ、あぁあん…ッ、咲ちゃ、咲ちゃ…っ!」

 恒太は唇の端から銀糸を垂らして悶えて、『酒池肉林』の意味など考えられない様子だ。
 夢中で伸ばされた手が咲の髪を掻き回して、咲も昂ぶっていく。

 こりっ、

「っきゃああぁあん?! や、やだ、咲ちゃっ、咲ちゃ、なんかヘンっ、だめ、だめ、そこやだ、やだぁっ!」
「ここか…」

 尿道を駆け上がって来たのだろう苦い液体が、咲の舌先に到達するが、それ以上の放出は阻まれる。

(これがしゅち、かな…なんて)

 溢れ出す液体を酒の池に例えると、まさしく酒池肉林ではないかと莫迦みたいなことを考える。

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