小説

異説【クロッカス。・デイ】 2


 
「空也」
「突然ごめんなー、呼び出して」

いつも通りのやり取り。
初めて会ったときに教えあったメルアドを使い彼を呼び出し呼び出されて何度目か。
まさか、俺に、とは思っていないんだろうなぁ。
思いながら、後ろから抱きすくめる。

「おい、どしたんだよ、今日なんか変だぞ」
「そーかぁ?」

たまたま、に取れるように体をさするフリをして――・・・手を胸の小さな突起の上を行き来させる。

「っ、ちょ、やめろよ」
「んで?いーじゃんあったけぇ」

いいじゃん、と言いながら首元に顔をうずめ、息を吐き出す。
勿論耳に当たるように、
勿論たまたまを意識しながら。

「っん、やめろっ!」
「お前こそ、今日変だろ。今息当たっただけなのに、そんな敏感っ子じゃなかったろ?」

お遊びのノリでガシッと渉のモノを掴むと渉の腰が跳ねた。

「・・・っく、ぁ、おいっ・・・!」
「嘘、勃ってんの?早ぇ!最近ヌいてなかったとか?」

“面白がって”それを揉んでやると、渉が小さく喘ぎ声を漏らす。

「っ、んっ、やめろ!いい加減にしろよ!!」

そろそろ真面目に不信感を抱き始めたらしく、強い抵抗を見せる。

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