in 【屋上】 黒川 凛の場合 2 足音を忍ばせて、冴の傍に寄る。近付いてみると、冴の双丘からしっぽのように細いコードが伸びているのが判った。 「ひーらき先輩っ!」 「ッ?! ぁっ?! んぁっ」 突然の声に、当然冴は飛び上がらんばかりに驚いて、給水塔に背中を預け、服を掻き寄せた。 にこにこといつものように笑顔を絶やさないまま、凛は怯える彼の前にしゃがみ込んだ。 「なにしてたんスか?」 「ひ、ぅ…っ、ン、ん…っ」 触れられるほどの距離にまで寄ると、小さくモーター音がした。しっぽの先は受信機になっていて、電源はない。それだけで、調教用の玩具を入れ『られた』ことが推測できた。 少し安心する。いつも眠そうな表情をして歩く可愛い彼が、屋上でひとり、玩具で自慰しているなんて、興ざめするところだった。 散々話すことを拒む冴を宥めすかして、結局凛は「騙されてア○ルに玩具を突っ込まれて放置されたので、なんとか抜こうとしていたがうまくいかなくて悶えていた」という話を聞き出した。 羞恥に頬を染め、ローターの刺激に震えながら語る冴の姿に、すっかり凛のスイッチは入ってしまった。 「じゃあ平木先輩っ、俺が手伝ってあげるッス!」 「ぇっ…ゃ、い、いい、よ…、おれ、ひとり、で」 「まぁまぁ遠慮しないで!」 [*前] | [次#] /144 『頂き物』へ / >>TOP |