小説

受side 04


 軽い、ぱちんという音。

「へぇ、それ使うなんて鬼畜だね」

 初めて聞く、少年の声。見られて、いる? そう言えば、バンから出てきたのは3人だった。
 かぁっと躯の温度が上がる。男に躯を好き勝手されているところを、男に見られているなんて。

「ひっ…や」

 突然ヌルヌルした手に性器を握られて、首が反った。その手が、ゆるゆると俺の性器を愛撫する。

「っあ、くぅ…ぅッ…」

 ローションだろう。目隠しの所為か、相手が男だと判っているのに手コキでは特に嫌悪感もなく、確かにゾクゾクする感覚が俺の腰に這い回った。
 ところが、それだけではなかった。じん、じん、と擦られる性器に、甘い痺れが走り始めたのだ。

「ん、ぁ…」

 躯の奥が熱く火照り始める。こんな感覚は初めてで、俺は更にきつくリングを握り締めた。

――本気で、イかせる気だ…っ。

 ふたりを解放するつもりなんて、始めからないのだろう。
 こうして希望だけ抱かせて、見世物にして屈服させて、従えるつもりなのかもしれない。

――そうは、させるかよ…ッ!

 絶対にイってたまるか、と決意を固めたとき。
 性器が熱い粘膜に包まれた。

「ひ、っやあぁぁぁッ!!」

 思わず俺の喉から嬌声とも悲鳴ともつかない叫びがほとばしった。
 丁寧にねちっこく、舌は俺の性器を舐め尽くし、唇が鈴口すらも吸い上げる。俺の意思とは別のところで、腰が動いてしまう。

「…っくぁ、あ、ん」

――だ、めだ…、きもち、い…っ。


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