in 【音楽室】 遠山 優の場合 1 ※(前立腺攻/亀頭攻/睾丸攻/メントールプレイ) 今思えば、風紀委員に入ったのは、言謂『不良』と呼ばれる人間達に声を掛けるきっかけを作るため、だったかもしれない。 黒い髪に細いフレームの眼鏡、制服も着崩したところはない、火を見るより明らかな『優等生』。 そんな装いの優は、不良を泣かせるのが大好きだった。 いつも自分が1番だと疑ってもないようなあの不敵な表情を苦痛に歪めて泣かせ、時に快楽に狂わせて啼かせるのも好きだった。 だからクラスメイトである彼とも、未だ接触は持っていなかったが、優の中に彼・琴羽渉は、確かに存在していた。 ふと耳に挟んだ言葉。渉が、音楽室にいると。 好都合と向かった防音のそこから、思いも掛けない声がした。 「んぁあああああああっ?!」 ぐちゅ、ぐちゅと生々しい水音。少しだけ開いた扉から漏れているそれに惹かれて覗いてみれば、長身の男に抱かれている渉がいた。男はおそらく、渉と仲の良い山本海だろう。 揺さぶられながら、なんで、なんで、と泣く渉の声。 ぞくぞくした。 もっと泣かせて、もっと聞きたい。 海が教師に呼び出されていたのは知っていたから、しばらく物陰に潜んでやり過ごし、海が立ち去ってしばらくしてから、優は扉を開いた。 息を整えつつ、なんとか服を着ようとぎこちなく動いていた渉が、びくりと肩を震わせる。 「と、お、やま…っ」 [*前] | [次#] /87 『頂き物』へ / >>TOP |