in 【屋上】

鈴木 翔の場合 3


 
「ちょっとシャツをめくってくれる?」
「え…ここ、で?」
「そんなに掛からないから。写真撮ってたんなら、移動してもらうのも悪いし…あ、嫌かな?」
「ん…」

 普通なら嫌だろう。翔だってそう思うが、冴は独特の思考を持っていると有名だし、嫌だというなら保健室に連れ込んでたっぷり弄らせてもらおうと勝手に考える。
 果たして、冴は大人しくシャツの前を両手でめくり上げた。

「風邪引かないように、して下さい、ね」
「…うん、判った」

 やはり独特だった。

 彼の白い胸を掌で揉むようにして、それからクリームのついた指先で冴の小さなピンク色の乳輪をなぞる。

「ん…、」

 ひく、と肩が震えて、眉が寄る。躯が強張って、唇が引き結ばれた。

 クリーム――媚薬をしっかりと乳輪に塗り込むと、後は心臓の上に手を沿えたり、脇腹を掠めるようにして撫でたりと、冴の躯を好きに弄んだ。
 乳首を弄る際には決して中心に触らないよう注意して、乳輪だけを擦る。

「…っ、ん、…、ぅ、…ン、」

 はぁっ、と冴が熱い吐息を零す。
 乳輪を触るときには躯を震わせ、躯を撫でれば目まで瞑って顔を背けた。
 頬はほんのりと桜色に染まり、閉じられた瞼がかすかに震える。

「っせんせ…、まだ…?」

 ぎゅう、とTシャツを握る手がいじらしい。見れば股間が僅かに反応を始めている。若い高校生が媚薬の効果に逆らえるはずがない。翔は冴が見ていないのをいいことに、にやりと凶悪に笑った。

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