混濁

09


 逃げる遊糸の腰を押さえつけ、ふたりの花芯を一緒くたにして握り込み、乱暴に扱く。

「うあぁあっ! ああっ、あっああぁッ! や、やあぁっ! やっああっ!」

 くしゃくしゃと遊糸が橘のシャツを握り締め、腰を揺らして喘ぐ。髪を乱して首を振ってはいるが、彼の花芯からはどんどんねばつく液体が漏れ出ていた。

 前を刺激しながら、ゆっくりと細いバイブを抜いていく。
 ぬるん、と玩具が抜けた途端、気が抜けたのだろう。

「っは、あぅ…っ!」

 ぴゅくっぴゅくんっ、

 遊糸は崩れるようにして射精した。そしてその淫水が花芯に掛かると、橘の花芯も勢いよく射精して、遊糸の胸まで白く汚した。
 ふたりで抱き合って息を整えて、橘はそっと遊糸の首筋にキスマークをつける。

「っぁ…」
「可愛い遊糸…。もう離さない…」

 ダンボールに手を突っ込み、片手では遊糸の淫水と愛液を掬う。

 取り出したのは、もう少し太めの、バイブ。
 色は黒く、たくましい男性器を模して、本来なら女性のクリトリスに当たるための枝分かれもある。この枝分かれは、男に使えば会陰部を押し込むことになってまた快感を増強することになるようだから、あって困るものではない。

 遊糸の体液をたっぷりと擦り込んで、先端を熱く開かされたばかりの蕾に押し当てる。

「っう、ぁ…っ…?」


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