絡まる糸

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「ほら、次のは少し大きいよ。上手に食べられるかな…?」

 少しパールの直径が大きくなる、3つ目。
 はぁはぁと荒い吐息を飲み込んで、懸命に自らの蕾に卑猥な玩具を埋め込もうとする遊糸が、可愛くて堪らない。
 うまく力が入らず、前のめりになる遊糸を促して、ソファに背を預けさせる。腰を前にずらしてパールの根元を指先に触れさせれば、ぱくんと難なく遊糸の蕾はパールを咥え込んだ。

「っぁ、ぁ…っ」

 思わず、という様子で腿を引き寄せて躯を震わせる度、中でパールの向きが変わるのだろう、内腿を擦り合わせるようにして遊糸が悶える。
 涙に濡れてぼんやりし始めた遊糸の瞳。ごく、と喉が動いて、恐る恐る指先が更にパールを押し込む。くぷ、くぷ、と赤い肉に飲み込まれていく、透明な球体。

「ぁッ…!」

 ガクン、と遊糸の躯が跳ねた。どうも、イイトコロを擦ってしまったらしい。

「もう少しだよ、遊糸」
「は、ぁ…、はっ、あ、は、ぁ」

 垂れた尻尾を持ち上げて促してやるが、どうにも力が入らないようだ。乱れた息に載せて小さく喘ぐばかりで、既に動けないらしい。
 震える双丘を撫でてやって、「…仕方ないな」苦笑する。
 自分で奥まで玩具を押し込む遊糸も見たかったけれど、慣れてしまって平然と挿れられてしまってもガッカリしたであろうことを思えば、この初々しい反応で良かったとも言える。

──しかし、六花のときはこんなだったかな…。

 過敏に過ぎるような気もするが、それともこれが普通なのだろうか。
 それともやはり遊糸が、蕾に突き挿れられて感じる、淫乱な躯だということだろうか。

「明日も学校だからね。今日はここまでにしておこう」

 橘は荒い呼吸を繰り返す我が子の頭を優しく撫でた。

「良い子だったね、遊糸。おやすみ、ゆっくり休むんだよ」


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