絡まる糸 10 改めてアナルパールを握らせると、先程の脅しが効いたのだろう──橘にとっては脅しではなく、本気の、ただの選択肢のつもりではあったが──、遊糸は荒い吐息を零しながら、M字に脚を開いたまま、力を篭めた。 ぐ…。 「いい子だ、遊糸。そう、それでいい…」 なんといやらしく愚かで愛らしい息子だろうか。こんな可愛い子は、遊糸以外は存在すまい。 自らのペ○スが完全に臨戦態勢だが、さすがに毎晩躯を繋げれば遊糸も自分も疲弊してしまう。折角遊糸と交われるのであれば、遊糸が泣いてヨガるほど快楽に狂わせてやりたい。何度も、何度も。 だから今日は、我慢だ。 丸く小さな透明のボールが、じわじわと遊糸の開き始めの蕾に沈んでいき、そして、くぷんっ、と飲み込まれた。 「っは…! ぁ、んん…」 たったひとつのアナルパール。それだけで遊糸の腰がくねる。 「いい子だ…どうだい、気持ち良いだろう?」 ヌルヌルの蕾が、次を望んでぱくぱくと開閉している。扇情的に眉を寄せて苦しげに喘ぐ遊糸は、本当に淫猥だ。 すぐにも残ったパールを突き刺して、遊糸が蕾への刺激だけでイくくらいにまで、開発してやりたい。 ああ、そうだ、ドライオーガズムの悦びも教えてあげなくては。蕾を舐め回される快感や、乳首で経験する絶頂も経験させてやりたいし、他にももっと極上の快感を与えたい。 やはり時間が足りない。 六花のように、もっと小さな内から色々教え込んであげたかった。 くぷり、とふたつ目のパールを美味しそうに飲み込んだ蕾をそっと撫でると、「ひゃあっ!」大仰なほどの嬌声が上がった。経験済とは思えない敏感な蕾だ。 …まぁ、良いだろう。 これほど成長して尚、遊糸は幼い頃同様、可愛らしいままで、誰にも開発されることなく、こうして腕の中に戻ってきたのだから。 焦る必要はない。これからまだまだ、時間はあるのだ。 [*前] | [次#] 『カゲロウ』目次へ / 品書へ |