長い夜の始まり

01


※橘・六花×遊糸 (媚薬/複数?)

「ただいまー…」


「ぁ…あ、あ…ゃ、あ…、も、ゃ…っ」


 家に帰った六花を迎えたのは、か細い、けれど確かに男の、嬌声だった。
 一瞬目を丸くしてから、六花は苦笑する。

──やっと捕まえたのか…。

 父が17年間想い続けて来たのだという兄。

 リビングに脚を向けると、そこでは全裸で蕾に太いバイブを突っ込まれて苦しそうに喘ぐ兄と、シャツだけを羽織り興奮し切った様子で攻め続ける父がいた。

「やぁ六花、おかえり。見てくれ、やっと遊糸が父さんの腕の中に帰ってきたんだ」
「そうみたいだね」

 いつも不健康そうな顔が、今は眼をギラギラと燃やして、嬉しそうにグリグリと兄──遊糸の蕾を貫くバイブを動かす。

 遊糸は六花の姿も見えていないくらいにぶっ飛んで、蕩けた眼で天井を眺め、唇の端から銀糸を垂らし続けていた。

 陰毛はすっかり剃られてしまったらしい。年齢や体格に不釣合いな様相の陰部に少しだけ笑ってから、六花は父に話しかける。

「…何時間やってるの?」
「え? えぇと、そうだな…2時間と少しくらいかな?」
「…バイブだけ?」
「あ、あはは、いや、あんまり遊糸のおしりが狭いものだから…ローションの代わりにお薬を使ったらね、少し効き過ぎてしまって」


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