ハァイ☆絶賛うさぎ狩り中の女子高生、夏木有珠です。
うさぎってそれ目標物ちっちゃいんじゃね?まずくね?と思ったあたしマジ乙。
私の目の前を駆けていく大量のうさぎ。

奴らは一抱えもあるぬいぐるみだった。

「まぁ、狙いやすいってのは
いいことだけど。」

木々の陰に隠れる白うさぎ達をおびき出すべく暗い森を駆け抜ける。
数十sあるガトリング砲を背負って。

不思議の国にきてから、なぜだか私の運動能力は異常に発達している。
ここまでやたら重いガトリング砲を担いで1時間近く走り回っているけど
疲労感はほとんど感じない。

私はこれを[アリス効果]と呼ぶことにした。
アリス効果は運動能力以外にも働いているようだ。
いわゆる第六感のようなものも増幅されている。…多分。

直感万歳!第一魔法的なものが使えるようになってる時点でアリス効果は絶大よね。
ふはははは!チートチート!
ふわふわひらひらしてて一見動きづらそうなあの衣装は
思ったよりも邪魔にならない。
スカートがまとわりつかなくて案外いいかもしれないな…。



そうこういってる間に少し開けた場所に出る。
白うさぎはいい感じに集まったようだ。

「さて、そろそろよいかねー。終わりにしますか。」

少し白うさぎから距離をとってガトリング砲を構える。

「――ターゲット・インサイト。
コンバット…オープン!」

 ガトリング砲が火を噴く。おびき出された白うさぎ達は蜂の巣にされていく。

「ふははははは!
逃げられると思うなよ!」

 白うさぎは逃げることもなく銃弾を浴びている。

ぬいぐるみだけあってうさぎの中身は綿だった。その色は赤。
このうさぎ達の主はいい趣味をしているようだ。…キモい。

ま、それを思ったからといって止める私じゃあないけれど。

あたりはガトリング砲から生まれる爆音が響く。

反動はとてつもないし腕も痺れてきた。

でもあたしに向いてるってことはよくわかった。

…しかし、改善点は多々あるようだ。

「意思にそって形状を変化させられるともっと扱いやすいと思うのよ、ねっ!」

後ろから襲いかかってきた白うさぎを振り返る勢いのまま反動でぶっ飛ばす。
数十sあるんだぞ!なめんな。


吹っ飛んで木に激突した白うさぎのそばまで近づく。

間近で見てもボタンでできた赤い瞳は何も写さない。

「……意味、わかんない。」

柔らかい白うさぎの額にガトリング砲の銃口を突きつけ、引き金を引く。
白うさぎの頭はいとも簡単にはじけとんだ。


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