ss | ナノ

短いのとか会話文とか


∴バクマイ

「……解せないわ」
「何が」
「……どうしてわたしの前でバクが食事しているの?」
「成り行きだろ」
「……他の席に行ってよ。空いているでしょ」
「いいだろ別に。そんなに俺のこと嫌いか何処が嫌いだ」
「……、顔?」
「それ同じこと俺の兄貴にも言えるか?」
「……嘘よ、冗談」



∴grml

どうして君はいつも僕に望まない言葉ばかりくれるんだい?そりゃ、僕のこと相当嫌ってるみたいだから仕方ないと思うけどさ。じゃあこの間くれたあれは、何の意味が含まれていたんだい?
耳打ちした言葉に、モールがぎょっとした顔で振り返った。そうそう、僕はそういう反応が欲しかったんだよ。



∴grml

僕が死にたいと言えば、君は殺してくれるのかな。まぁきっと君のことだから喜んで受け容れてくれるんだろうね。でも僕としては引き止めるとか戸惑うとか、そういう感情を見せて欲しいんだけどなぁ……まぁ無理だよね。だって僕、君のこと大嫌いだからさ。



∴grml

幾年も積み重なって消えなくなった感情を、どうしよう。今更どうにもならないのは知っていた。今もう一度好きと伝えたら、君は答えてくれるだろうか。
「アホくさ。もう知らんわ」
「そうだね」
そうやって笑っていれば、きっと傷つかずに済むと思える。



∴赤緑

「れ、レッドってさ、」
「うん」
「キスとか、う、上手いよな。ずっと、山籠ってたくせに」
「別にそんなことないよ」
「嘘つけ」
「まぁ別になんだっていいけどね。グリーンがうまいと思ってくれるんなら、それでいいよ」
「…あっそ」



↑ 


- ナノ -