落とし穴落下後のボツ展開

原田「っててて……ん?」

ハルカ「あ、カナ兄おはよう。よく眠れた?」

原田「は、ハルカ……って、なんだよ、これ…」

ハルカ「ふふ、やっぱりすごい似合ってる。いいでしょ、この着物。あたしのお気に入り。カナ兄と遊ぶため、カナ兄に合わせて作らせたんだから。みすぼらしいカナ兄にぴったりね!」

原田「ふざけんな、翔太はどこだ!」

ハルカ「なあに、その態度。せっかく用意してあげたんだから少しくらい喜んだらどうなのよ。……可愛くない」

ハルカ「翔君なら、そうね……穂坂、準備はできた?」

穂坂「はい、ハルカ様」

連れて来られる翔太

翔太「あっ、カナちゃ…って、うおお…っ」

原田「翔太っ?!なんだお前、その七五三みたいな格好…!」

翔太「え?七五三?ってなにこれ?!」

ハルカ「流石翔君っ!あたしの見立てた通りだわ!すっごい似合ってる、豚にも真珠ってやつね!」

翔太「ハルカちゃん、それ褒めてんの?」

原田「貶されてんだよお前…」

翔太「ですよねー!」

ハルカ「ふふ…これで用意は整ったわ…!やっとあれが出来る…」

原田「あれって…まさか…」

ハルカ「決まってるじゃない、オママゴトよ。カナ兄の頭は相変わらず容量ちっさいまんまなのね」

原田「なっ、なんだと…!」

翔太「カナちゃん、そんなご丁寧にほいほい挑発に乗らなくてもいいよ!」

翔太「それより、オママゴトってどういうこと?僕にこんな格好させてどうするつもり?」

原田「やばい…!翔太の目がめっちゃ輝いてる…!そういやこいつこういう仮装大好きなやつだった…!」

ハルカ「あらやだ、翔君ってば誰にものを言っているの。あたしが許可したとき以外は発言を謹んでくれないかしら。……穂坂」

穂坂「はい」ガラガラガラ
 
原田「そしてここでまさかのホワイトボード!さすがだなこの無駄なくらい徹底した準備のよさ!」

ハルカ「今日のテーマは『身分差の恋』!カナ兄は器量もなければ芸もできない落ちこぼれ遊女で毎晩のようにやってきてカナ兄を指名するくせになにもせずに帰る翔君のことが気になって毎晩(省略)だけど実は翔君はカナ兄を囲っている遊郭を探るためにってきたエージェントで(省略)最後遊郭の姿をした秘密組織と戦う翔君だけど遊郭の店主であるリーダーの最終形態に歯が立たず、最後トドメの一撃をぶち込まれそうになったところをカナ兄が庇ってそのまま絶命するカナ兄に自分の気持ちに気付いた翔君は数年の月日を使いカナ兄の姿をしたロボットを(省略)という壮大なラブストーリーなの!」

原田「お、お前…また勉強もせずに変なドラマの影響ばかり受けて…!」

翔太「ああ……この前あった遊郭映画とSF映画とアクション映画を観たんだね」

ハルカ「なっ…なによ!貴方達に拒否権はないんだから!クランクアップするまでここから出さないんだからね!穂坂!」

穂坂「はい、ハルカ様。カメラの用意出来ました」

ハルカ「ほら、カナ兄、翔君。さっさと台本読んで頂戴。エキストラたちもびっちり台本の内容頭に叩き込んで昨日の夜から用意はできてるのよ。ほら、早く!」

原田「お、おい、誰がこんなアホみたいな役やるつっつったんだよ!」

ハルカ「アホなカナ兄にははまり役でしょう?」

原田「ふざけんな、大体これ女の役じゃねえかよっ」

ハルカ「男らしさの欠片もない貧相なカナ兄には丁度いいじゃない」

原田「こっ、この…!」

翔太「待って、カナちゃん。ここはハルカちゃんのいうことを大人しく聞いて隙を狙ったほうがいいかもしれない。…それに、今この人数を掻い潜ってここを出るのは不可能に近い。悪の組織ユウカークは一筋縄でいくような相手じゃないんだ!」

原田「翔太……お前絶対楽しんでるだろ」

翔太「そんなことないよ」

原田「絶対嘘だ…」





ハルカ「さて用意出来たわね」

ハルカ「じゃあ、まずはカナ兄が地面に這い蹲って借金取り相手にみっともなく土に顔面擦りつけて土下座をするシーンから!」

原田(一発目からとんでもないのきた)

原田「なっ、なんだよそのシーン!」

ハルカ「あら、ちゃんと台本見てっていったじゃないの」

原田「台本っていったって……」

ぱら…

原田(書いてあるし)

ハルカ「じゃあ少しだけ時間あげるからちゃんとその頭に内容叩きこんでね」




続かない



mokuji
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