【フリリク】カナちゃんと笹山君G

「やっぱりスクール水着の方がよかったですかね」

「そ……それはやだ……」

「なら、これでよろしいですか?」

「やだ、やだけど……水着もやだ」


小さく首を横に振り、やんわりと笹山の胸を押し返せば笹山は眉を下げた。


「それは困りましたね」


腹部を弄る指先が腹筋をなぞる。
触れるか触れないかのもどかしい感触にぞわぞわと身の毛がよだった。
びくっと跳ね上がり、後ずさるが腰を抱き寄せられ、離れられない。


「っ、おい、笹山…っ」

「でも、やっぱりこれが一番いいと思いますよ。原田さんには」


そう言って、笹山はブルマに触れる。
広げられた掌が丁度尻の辺りにきて、なんか揉まれているような錯覚に……っていうかこれ確実に揉んでないか、なあ、おい。


「っ馬鹿、手…っ…やめろ……っ」


手が滑ったとかちゃんと履かせようと思ったとかそんな言い訳が出来ないような艶かしいその手の動きに、体が竦む。
思い切った抵抗が出来ないのはこの格好のせいだろうか、恥ずかしさのあまりに強く出れない。
でもだからといってされるがままになるのは嫌だ。
すりすりとブルマを撫で、薄いそれ越しに大きく円を描くように揉み扱いてくる笹山の手を振り払うけど、しつこい。


「あぁ…小さめを選んでよかったです。こんなに締め付けて、形がくっきりと浮かび上がるなんて……最高ですね」

「ばか…っ笹山のばかぁ…っ!」

「その通りです。反論はしません。寧ろ、もっと罵って頂いても構いませんよ」


冗談か本気かわからない柔らかい声。
耳元に荒い息が吹き掛かり、全身が熱くなる。
散々掌でブルマの感触を楽しんだ笹山は満足したのか、ブルマから手を離した。


「しかし」


ほっとするのも束の間。
締まったブルマのウエストを掴んだ笹山はそのまま乱暴にそれを上に引っ張った。
つまり、ただでさえ食い込んでうざったいブルマがケツに食い込むわけで。


「っひぁっ?!」


ケツどころかちんこの方まで思いっきり締め上げられ、あまりの不意打ちに口から素っ頓狂な声が出てしまう。
しかし、そんなことで恥らっている暇なんてなくて。


「原田さんも無防備過ぎるんですよ。……一応、俺も男なんですからあんまり隙を見せないでください」


笹山、それは男相手に言う言葉じゃないぞ。言うなら人妻か未亡人にしてくれ。
吐息混じり、声そのものはかなり切なそうだが、顔が思いっきり笑ってるぞ笹山。
ぐいぐいと引っ張られ、下半身に直接ブルマが擦れ、正直まじでやばい。
伸縮性のお陰で潰れすぎず良い感じに押さえつけられて、もう、本当、絵面的にやばい!


「ぁ…っ、だめ、それっ、やだ……っ!」


笹山の胸を強く押し、必死に腕から逃げ出そうとするけど動く度に股間が締め付けられ、四肢から力が抜ける。
全身の熱が下半身に集中し、まさに悪循環というやつだろうか。
蹌踉めきそうになるところを笹山に支えられ、なんとか転ばずに済んだがそれがいいことなのかどうかはわからない。


「これは…すごい染みですね、見て下さい、原田さん。ここ、こんなに濡れてますよ」


そう言うなり、笹山は股間に手を伸ばす。
不自然に濡れたそこに触れた笹山の指はくちゅりと音を立て、粘着質なその染みとの糸をつくった。
「原田さんにも喜んでいただけたみたいで嬉しいです」と嬉しそうに微笑む笹山に耳まで熱くなるのがわかった。
締め付けられたせいで余計、くっきりと勃起したそれの形を強調するように浮かび上がらせる染み付きブルマ。言葉にするだけで切腹ものだ。


「っうそ、やだ、笹山…っ、やめろってばぁ……っ!」


これ以上は、やばい。
あまりの羞恥で涙が滲み、声が震えた。
ブルマを前にしたこいつは正気ではない。
どうにかして逃げなければ。
そう思って、下半身の締め付けを必死に堪えた俺は思いっきり笹山を突き飛ばした。
突き飛ばしたはずなのに、なぜか俺の方がバランス崩すという失態。筋力の差は大きかった。


「っつぅ……」


笹山の腕から逃げ出せた代わりに、その反動で派手に尻餅をついてしまった俺。
あまりにも派手に転んだのでケツ割れる、と思ったのだが思ったよりも痛くない。
どうやらクッションの上に落ちたお陰でいくらかショックを和らげたようだ。助かった。
というか、ん?こんなところにクッションなんかあったか?
そこまで考えた時だった。
体の下のクッションがもぞりと動く。


「もしかして、誘ってるんですか?」


下方から聞こえてきたのは、呆れたような甘い声。
その声に反応した俺は、慌てて目を見開き、視線を落とした。


「原田さんって、結構重いですね」


何故か俺の下には笹山がいた。
え、ほんとになんで。お前転んだタイミングで滑り込んだのか。いや、ただ助けてくれたんだよな。そう言ってくれ。なあ。

mokuji
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