【フリリク】カナちゃんと笹山君F

そして、早速笹山から拝借した服に着替えたわけだけども……。

下腹部のみを覆う締め付けるような紺の布。
パンツ同様きつめの半袖の体操着。
ご丁寧に赤いジャージの上着までついたそれはどう見てもAVで見るような王道ブルマだ。
そう、ブルマだ。


「ってなんじゃこりゃ……!!」


女装が嫌だから笹山に頼んだのに更に女装衣装がやってくるとはどういうことだ。
あれか、悪質なジョークだ。
しかも、今度はサイズが小さめなせいで腕とか股間とかがやばいんだけども。視覚的にも。
そう、笹山の良心であるジャージの裾をグイグイ伸ばしブルマを隠そうとする俺に、笹山はへらりと笑った。


「ノーパンでスカートひらひらさせるよりはましじゃないですか?」

「た…確かに…」


言われてみれば堂々と女装です!って感じの制服よりかはましだろうが…。


「って違う、これも女装じゃねえか!」

「大丈夫です、パンツです」


しかも即答。
スカートじゃないんですから大丈夫ですよ、と云いたいのだろうが俺からしてみればなんかこっちのが犯罪臭が増したような気がしてならないわけだけども。
「でも…っでも…っ」と口籠りながら、俺は改めて自分の服装に目を向ける。
上はともかく、ジャージの裾から覗くブルマがきつすぎて股間がやばい。ノーパンということもあってか、締め付けがちょっとこうなんかやらしくて勃起しそうになって更に大変なことになるし。
つーかこれ、まじの女物じゃないのか。
なんて思いながら「うぅ」って唸ったとき、笹山にぽんと肩を叩かれる。


「薄目で見たら女装に見えませんから」

「見るなぁ!見るなぁー!」


しかもそんないい笑顔で!
やっぱり怒ってんじゃないのかと疑いたくなったけど、今はもう隠すのが精一杯だった。
制服ならまだポピュラーだしネタでもいけるが、ブルマって、よりによってブルマって…!


「なんで、もっと他にあっただろ…っ!」

「まあ、そうですね。スクール水着やボンテージ、穴空き下着にスチュワーデスまで取り揃えてありましたが俺は一番それが原田さんに似合うと思いまして」


「ですが」と、笹山の手が裾を引っ張る俺の手に触れる。
そのまま裾に隠れたブルマ越しに臀部の輪郭をなぞられ、不意打ちにぞくぞくと背筋が震えた。


「っ、ぁっ?なに…」

「やっぱり、ちょっと小さかったみたいですね。お尻に食い込んでるじゃないですか」


そう言って、笹山の指先は薄い布越しに割れ目を探る。
下着がない今、その指の感触はやけに鮮明に感じてしまい、酷く生々しい。


「おま、どこ触って…っ」

「どこって、直してるだけですよ。ほら、ここも裾が短くてお腹が出てしまってます」


言いながら、片方の手でジャージの裾を托し上げられる。
むき出しになる腹部に思わず「ひっ」と息を飲み、俺は腰を引いた。
しかし、腰を抱かれた今、やつから逃げられない。

mokuji
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